こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
最近、コミュニティについて運営をしながら、改めていろんな本を読んだり、学んでいます。
コミュラボという、”コミュニティについて学び合う場”で紹介いただいた、こちらの本を読みました。
ものすごく、コミュニティという意味で勉強になったのはもちろんですが、企業のマーケティングを担当する立場としては、心が痛い内容でした。
企業の経営に関わる方も、このファンベースの考え方は、抑えておくべきことと思います。無駄撃ちのマス広告や、単発的なマーケティング施策が多くなってしまっていて、肝心な”ファン”を大切にするということができてないと実感。。
この本は”ファンベース”ということについて、書かれています。
人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。
それは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方であり、その重要性と効果的な運用の方法を、豊富なデータや事例を挙げて具体的に紹介する。『明日のプランニング』に続く、さとなおの最新マーケティングの必読書。
Amazonのページより引用
この本で、私なりに心に響いたところを、今日は書いていきます。
デートで口説いて、そのまま放置しない
これがすごく分かりやすい例でした。
せっかくデートで口説いたのに、そのまま放置してしまっている。
これって、もったいないですよね?
どうしてもマーケティング活動は、短期的な成果を求められがちで、マス広告をして、新規顧客にどれくらい見てもらったかとか、そのあたりが指標になっていることが多い。
せっかく広告を見てもらったり、一度接点を持ったお客様も、そのまま放置してしまっている。次のデートに誘うということがない。それだと、”付き合う”という関係にならないのは当たり前。
たとえば、「◯◯キャンペーン」とかで、せっかくバズったとしても、それで終わってしまう。
初めてのデートの後の、そのあとの行動が大切になるということ。それに気づかせてくれる、分かりやすい例でした。
なんで”ファンベース”が大切になるのか?
そもそも、なんで”ファンベース”という考え方が大切になるのか。
- 上位20%の”ファン”が、売上の80%を支えている
- この”ファン”を大切にして、この売上(LTV:ライフタイムバリュー)を上げていくことは、収益の安定・成長に直結する
- 世の中に情報があふれかえっていて、情報が届かなくなった
なので、これからは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方 =「ファンベース」に変えていくことが大切になる。
ちなみにLTV(ライフタイムバリュー)とは、
顧客生涯価値のこと。自社商品・サービスに対してロイヤルティの高い顧客(愛用者)になってもらえれば、長期にわたってのリピート購入が期待できる。
コトバンクより引用
最近よく聞くLTVですが、これを最大化させるのが”ファンベース”。
ここで大切になるのは、全員をターゲットにしないということ。
上位20%のファンというのも、購入者全員ということではない。購入者のなかで、その製品を好きになってくれる”ファン”のこと。その方々にもっと好きになってもらって、この”ファン”を大切にする。
“コミュニティ”を通じて売る
いま世の中にこれだけ情報があふれかえっていて、どの情報を見るかというと、自分が信頼できる人からの口コミは、ものすごく大切というのを最近実感しています。
実際に、この本もそのような口コミ、信頼できる人からのおススメで読んでいる。
“ファンベース”という”コミュニティ”を通じて、口コミでファンが増え、口コミで売れていくというのが理想形。
ここでポイントになるのは、
- ✕ コミュニティに直接売る (Sell to the community)
- ◯ コミュニティを通じて売る (Sell through the community)
どうしても、コミュニティメンバーに直接売ってしまいたくなるが、そうではなく、コミュニティを通じて売るということを意識するのが大切になります。
ファンになってもらう、もっとファンになってもらう
これまでのマス向けの考え方から、”ファンベース”の考え方に変えていく。
なぜかファンを大切にするというのは、当たり前のように聞こえるけど、マーケティング部門の目標がそうなってないことがほとんど。そのうえで、新規顧客を獲得するというのも大切だと思うけど、ファンを中心とした長期的な施策を立てるというのに変えていく必要があると思いました。
ちなみに、これを書いていて、やっぱり”マスベース”という言葉はちょっと違うかもしれないと思ったので、補足しておきます。そもそもベース:土台にマスはならないですかね。比較として分かりやすいかと、この表現にしました。
この本では、どうやってファンになってもらうか? どうやって、そのファンをもっとコアなファンになってもらうか?
このあたりについて、具体的な例が書かれていて、とても参考になります。AKB48とか、ネスカフェアンバサダーとか、よなよなエールとか。
“ファンベース” という考え方に変えていくことの大切さに、ハッと気づかされました。そして、この本のあとがきに書かれていたことが、とても心に響いたので、引用させていただきます。
「TED」の2015年11月のロバート・ウォールディンガー教授の研究結果のスピーチより。
「人生を幸せにするのも、人を健康にするのも、人間同士のつながりである」
75 年にわたる研究からはっきりと分かったことは、私たちを健康かつ幸福にするのは、富でも名声でも無我夢中に働く事でもなく、良い人間関係に尽きるということ
第一に周りとのつながりは健康に本当に良いということ。 家族・友達・コミュニティとよくつながっている人ほど幸せで、身体的に健康で、つながりの少ない人より長生きする ということが分かりました。
第二に、 50 歳で最も幸せな人間関係にいた人が 80 歳になっても一番健康だったということ。
第三に、良い関係は、身体の健康だけでなく脳をも守ってくれるということ。
ありがとうございました。
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