今日は、多様な「つながり」の大切さについて書きたいなと思います。
幸福学で有名な前野隆司さんの『実践 ポジティブ心理学』に、「多様なつながりをもつことが幸せにつながる」と書かれていました。
「これ、めっちゃ分かる」とうなずきながら、読んでいました。
多様なつながりをもつことが本当に幸せにつながるのか。
2014年に私と広告代理店の博報堂とで「〈地域しあわせ風土〉に関する調査」と題して共同でアンケート調査をした結果があります(〈6〉)。インターネットを使って20歳から64歳までの男女1万5000人に対し、つながりと幸福度の関係などを比較調査しました。
調査・研究の結果、多様な知り合いがいる人のほうが幸せだということがわかりました。友達が五人いたとして、全員が同じ職場の人というよりも、それぞれ小学校時代の友達、中学校時代の友達、職場の友達、趣味のサークルの友達、ご近所の友達というように多様なほうが幸せなのです。
『実践 ポジティブ心理学』 より引用
その理由として、2つあげられていました。
- 多様だからそれぞれに違った刺激が得られる
- 多様だから楽観的になれる
私の経験から考えると、同じ職場のつながりしかないと、同じ話しかしなかったり、新しい刺激は少なくなる。
それが、仕事が違うとか、住んでるエリアが違うとか、違う環境のつながりができると、それが新しい刺激になる。自分の知らない話とか、知らない世界が見えることは、楽しいものです。
新しい刺激を受けると、脳は幸せと感じるようです。
多様性とは、自分のなかで「視点が増える」ことだなと思います。
それまで、作られていた自分の殻が、ちょっとずつ殻が溶けて、新しい視点が増えていく。
たとえば、金融業界に勤めている人とつながれば、「金融業界だったら、どうなんだろう?」と考えるキッカケになったり、何か記事を読むときも、その視点が増える。
北海道に住んでいる人とつながれば、「北海道では、どうなんだろう?」と考える。
多様だから、楽観的になれる
また本からの引用です。
多様だから楽観的になれるとは、どういうことかというと、みんながそれぞれに違っていることを意識すると、わずかな差が気にならなくなる結果として、幸せを感じるということです。同じ職場の五人が友達だと、グループ内で誰が出世したとか、誰が給料が高いとか、わずかな差に敏感になって比べてしまいがちです。人と比べて劣っていると不幸な気持ちになるものです。
『実践 ポジティブ心理学』 より引用
一方、友人同士の環境がまったく違うと、比べる必要がなくなります。
私がアメリカで暮らしていたときにも、あまりにも人々が多様なので気が楽になったことを覚えています。日本にいたときは、自分の容姿を気にしたりしていたのですが、アメリカに行ったら、さまざまな人種の、さまざまな容姿の人がいます。体格も顔立ちも肌の色も、あまりにも多様。いちいち比べてもしようがないと開き直ることができました。そういう環境にいると、自分の容姿のことなんて「まあ、いいか」と思えるものです。
『実践 ポジティブ心理学』 より引用
さっきのイラストにコメントを付け加えると、こんな感じです。
たしかに同じ職場だけの同質的なつながりだと、比べたくなくても、人と比べて妬みを持つ話を聞いたり、比べてしまう可能性が高い。
「〇〇が昇進した」とか、「〇〇が会社を辞めて、どこかに転職する」とか。
子どもに対しても同じかもしれない。
同じエリアに住んでいて、同年齢でとなると、「〇〇ちゃんは、〇〇の習い事をしている」とか、「〇〇の学校に行く」とか。比べてるつもりは無くても、そういう話が耳に入ってくることが多い。
ぜんぜん環境が違う人であれば、「違う」ことが前提なので、比べることが少なくなり、楽観的になれる。
これ、めちゃくちゃ共感でした。
「まあ、何とかなるかな」みたいな気持ちに知らず知らずのうちになっていることに気づきました。
これって、多様なつながりがあってこその効果なんだと。
コミュニティ運営をしていて何ですが、私は「初めての人に簡単に話しかけられる」タイプではありません。いわゆる人見知りのタイプと思います。
なので、つながりを増やそうとすると疲れてしまう人の気持ちも分かります。あと、初めての場所やイベントに出かけるのも緊張する。
でも、今は多様なつながりによる効果を実感しているし、場慣れ、人慣れしてきた感じで、初めての場所に参加するハードルもだいぶ下がりました。
ちょっとのキッカケ、初めのちっちゃい一歩が大切だなと感じています。
はじめまして。多用な繋がりがあると、いろんなところにいい事ありますよね。うちの子は抗がん剤治療中ですが、私自身、仕事を続けながら子育てしながら遊びも忘れず暮らしています。
またお邪魔しますね。
コメントいただき、ありがとうございます。メッセージに、勇気をいただきました。不定期にブログを更新していますが、ぜひまた遊びに来ていただけるとうれしいです。