クラシコム青木さんの経営哲学のお話がおもしろかった

マザーハウスカレッジというYouTubeの番組に、クラシコムの青木さんが登壇されていて、経営哲学のお話がものすごく勉強になりました。

ちなみに、青木さんがサイトにアップされている「経営方針というものを初めて文章にしてみた」も、唸るような内容です。経営方針に、「自由」をここまで具体的に定義されているのには、びっくりしました。

「北欧、暮らしの道具店」は前から好きだったECサイトですが、その裏側にある思想と戦略について、お話が聴けました。

まさか、ドラマや映画も始められているとは、知りませんでした。

この動画からの学びが多かったので、メモと共に気になった言葉を書いておきます。

1枚目のメモはこちらです。

クラシコムのターニングポイントになったのは、3つあるとのことでした。

  • メディア化
  • 広告事業
  • アパレルへの進出とPB(プライベートブランド)化

ここでおもしろかったのは、ECサイトとして「売れやすい」ということではなく、コンテンツとして「おもしろい」かどうかを大切にされていること。

商品数を思いっきり絞り、コンテンツの深さに集中した。

これは、言うのは簡単だけど、経営者としては難しいこと。

商品数を絞るのは、ものすごく勇気がいるけど、ここに踏み切った。

ここを徹底されてきたからこそ、コンテンツとして価値あるものを提供できるサイトになり、遊びに来てくれたお客様が商品を買わなくても何らかしらを持ち帰ることができるサイトになったそうです。

結果として、広告を出す側じゃなくて、広告費をもらう側になった。

B2Cだけではなく、B2Bの事業展開ができたことで、経営的にも安定するようになったとのこと。

それぞれの主観を大切にしたミッション

青木さんのお話でおもしろかったのは、クラシコムのミッションである

「フィットする暮らし、つくろう。」

ここに、「幸せに」とか「豊かに」とかの概念的な言葉を、あえて使わなかった。

このような概念的な言葉は、外にモノサシがある。

「フィットする暮らし」は、フィジカルなもので、個人個人の感覚的なもの、つまり主観でいい。

自分の主観(自分のモノサシ)を大切にするミッションを設定されていることに、共感でした。

これが、北欧っぽい考え方ですよね。

誰かの暮らしに憧れて真似するのではなく、自分がこれが良いと思ったものを大切にする。

存在そのものに意味がある

こちらが2枚目のメモ。

「北欧、暮らしの道具店」が愛されるサイトになって、存在そのものに意味があるようになった。

この「存在そのものに意味がある」という考え方に、共感です。

クラシコムで大切にしているバリューとして、3つあげられていました。

  • センシティブ
  • チャーミング
  • オルタナティブ

色んなことに敏感であること。

自分自身の気持ちにも敏感であること。

その意味で、センシティブが大切。

でも、それだけだとダークサイドに落ちてしまうリスクがある。

チャーミングであることも大切。自律していて、自分で自分の機嫌を取れること。

センシティブとチャーミングがあるから、オルタナティブなことが結果として生まれる。

オルタナティブとは、社会に対して新しい選択肢をもたらすこと。

「これを実現するためのモビルスーツを創るのが、経営者としての役割」という言葉も深い。

健やかな組織であるためには?

「会社は、生きものだ」と言う青木さん。

子どものようにかわいいので、いつまでも3歳児で居てほしいと思うけど、それでは成長できない。

実際問題、ずっと3歳でも困る。

健やかな組織であることを意識している。

じゃあ、健やかな組織であるために、どうすればいいか?

新しい人が入り続けることが大切。

そして、社員の採用には一番力を入れている。採用が8割、育成が2割。

それくらい、採用が大切。

健やかな組織であることが、成果を生む。

数字は追うものではなく、予測として使うもの。

青木さんは、ブレない哲学を持っていると感じました。

ご本人いわく、小さい頃から歴史などの本を読むのが大好きだったとのこと。

これが、まさに教養ということでしょうか。

何時間でも聴いていられるくらい、おもしろかったです。

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