こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみです。
昨日は、こちらのイベントに行ってきました。
働き方×子育て×プライベート モヤモヤ解消法 〜モヤモヤの原因を解明して、 新たな一歩を踏み出そう〜
『新・ワーママ入門』を出版したスリール代表である堀江敦子さん。
そして『なぜ共働きも専業もしんどいのか』を出版した中野円佳さんの対談。
多くの女性が囚われている子育てと仕事の「両立神話」から抜け出して、新しい子育て、ワーママの形について語る。ワークショップも入れながら、モヤモヤを吐き出した上でその解消法を話し合うことで、自分らしい両立スタイルを見つけていくというイベント。
なんとお二人は、 幼稚園-中学校の同級生でもあり、この本の出版も1日違いという共通点があるとか。私は、ワーママの当事者として自分とか自分の周りしか見れてなかったけど、お二人は次世代の人たちのこと、社会のことを随分と前から考えられていたんだな、と感じました。
「両立神話」によるモヤモヤ
9年以上に渡りワーママを研究し続けてきた堀江さん。びっくりしたのは、堀江さんはまだお子さんがいない、最近ご結婚されたばかりということ。ワーママではない、当事者ではない立場で、ワーママをずっと研究されてきた。
堀江さんは中学生の頃から、子供と接するのが好きで、積極的にアルバイトなどを通じて子供と接してきた。その経験を活かして25歳に起業。
スリールでは ”子育てしながらキャリアアップできる人材と組織を育てる”をビジョンに掲げ、若手女性・復職社員向け、管理職研修の一環として、企業や行政向けに人材育成事業を展開している。
その研究のなかで気づいたのは、ワーママになる前の人も、ワーママの人もずっとモヤモヤしている。それが長年解消されていないという問題。このモヤモヤの原因として、子育てと仕事という「両立神話」に縛られてしまっていることが挙げられます。
まさにこの話は、私たち母親アップデートコミュニティ(HUC)でも議論しているテーマなので、深く共感しました。
この「両立神話」について研究して「両立不安白書」という冊子も出されています。こちらからダウンロードできます。
モヤモヤの3軸「キャリア×プライベート×周囲のサポート」
この3軸でモヤモヤを解消していく必要がある、というお話でした。そして今回出版された『新・ワーママ入門』では、新しくワーママになった当事者の方に向けて書かれた本。
スリールでやっている研修などの要素をあますことなく本にまとめられています。
モヤモヤを解決するステップ
堀江さんがスリールの取り組みの中で見つけられたのが、こちらのモヤモヤを解決する4つのステップ。
- 固定概念をなくす
- VISIONを描く
- 知識を得る/選択肢を持つ
- 周囲に交渉する
これをワークショップを通じて、ステップを踏んでいくと、不思議と参加者が前向きになっていくとのこと。モヤモヤって、可視化できてなかったり、言語化できてなかったり、漠然とした不安を指す。なので、これらを可視化、言語化して、自分だけじゃなくて周りの人も含めて話していくのが大切なんだな、と感じました。
ライフステージで一番つまずきやすいのが “子育て”。私も4歳の息子がいる身ですが、いざ当事者になるまでは、全く情報収集などもしてなかった。ワーママに漠然とした不安はあって、いざ子育てと仕事の両立をしてみると、そのバランスを取ったり、周囲に頼ったりということが特に最初は難しかった。これはシンガポールに駐在している中野円佳さんも同じようなことを仰っていました。
専業主婦もワーキングマザーもしんどい社会構造
中野さんはジャーナリストという立場で、「企業」「保育・教育」「家庭」の3つの社会構造をこれまでのインタビューなどから図にされています。
「主婦がいないと回らない」循環構造の図とか。
最初見た時、ゾッとしました。(笑)
あまりにも社会構造的に母親にかかる負担が大きくて、専業主婦もワーママもしんどいって、シンプルに悲しい。そうじゃなくて、私たちは、専業主婦でもワーママであっても、どんな働き方、生き方をしていてもハッピーになれる、そんな社会にしていきたい。
堀江さんは、問題の「岩」に気づいている人たちに、岩をどけていく作業を手伝う。そして中野さんは、その「岩」に気づいていない人たちに、本や記事、論文などを通じて、気づいてもらうことをしている。
じゃあ、私たちはどうすればいいのか?
9年以上もワーママを研究してきた堀江さん。一番の気づきは、 ワーママは「うまくいかない」ものだということ。今後ご自身がワーママになったときに、自分が完璧にこなすのではなく、「ワーママはうまくいかないもの。だから、周りに頼っていい、相談していい。」と仰っていたのが印象的です。
チームを創る
シンガポールと子育てと仕事を両立している中野さん。同じマンションの日本人ママたちと協力している。お迎えを代わりに行ってもらったり。夫婦だけで両立しようとするとしんどくなる、自分の親世代も物理的に助けてもらえないという環境。色んなサポーターを持っておいて、チームを創る、ことが大切。
これは、自分がワーママ1年目、2年目のときはあんまり考えられてなかった気がする。最近コミュニティを始めて、色んな人たちとつながるようになってから、気づいたこと。
- 自分の夫
- 自分の親、夫の親
- ファミリーサポート
- 同じマンションの友だち
- アウトソースのサービス などなど
スリールさんの取り組みとして面白いのが、ここに学生を入れるということ。
学生の子育てインターンを推進している、というのを初めて知りました。もちろん子育てをしている人にとっては手助けになるし、学生にとっても、未来に自分が子供を持つ身になっても、ならなくても、良い経験になる。今の世の中は、学生がリアルに大人と接する機会が少なくなっている。これを「多様性という名の地獄」と表現されていたのには衝撃でした。学生にとっては、この子育ての経験がとても大切になる。次世代を見据えて社会への取り組みをしているというのに、共感しました。
“自分で抜け道を見つけるのも良いけど、抜け道を見つけられるのであれば、みんながハッピーになる公道を創る”
私たちが、自分たちで社会全体の仕組みについて意識を向け、変えていきたいですね。
自己開示をする
最近私も良く考えていることではあったのですが、「自己開示」って難しい。特に私の場合は、ママ友同士での自己開示って、どこまでして良いのかわからない。なんとなく様子見してみたり、同調圧力を感じてしまうこともある。
「まずは、自分から自己開示していくことが大切」というのが中野さんのコメントでした。中野さんも少しずつ自己開示をしていくようになって、「きれいに片付いているお家じゃないと友達を呼べないのじゃないか」とか「家事を完璧にできてないとダメなんじゃないか」というのを取っ払っていったということ。自分から自己開示することによって、寝込んで何もできないときにも、周りが家に来て助けてくれるようになったとのことでした。
自己開示をするとか、お互い助け合うという意味で、共通の価値観を共有できているコミュニティは大切だな、と改めて感じました。
スリールさんは学生の子育てインターンについて、クラウドファンディングをされています。応援しています!
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