こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日こちらの本を読みました。「イモニイ」という井本陽久先生に密着した本です。
きっかけは、母親アップデートコミュニティのメンバーの方のエピソードが載っていたこと。
読み始めて、一気に惹き込まれるような感じで、気づいたら読み終えていました。そして、とくに後半にいくにつれて、自然と涙があふれました。
控えめに言って、ものすごく感動しました。
お子さんを持つ親や、教育関係者はもちろんですが、そうでなくても、何らかしらのチームを持つ人には、心に響く内容だと思います。この本に書かれていることは、自分のなかで大切にしていきたい考え方や言葉がいっぱい。このブログに書き記していきます。
この本に出会えて良かった、そのきっかけとなったコミュニティメンバーのつながりにも感謝です。
だめでいい、だめがいい。子どもたちの ありのままを認めれば、子どもたちは自ら最高に輝く。
井本先生ことイモニイは、 アラフィフの数学教師。全国の子どもを持つ親や、教育関係者が授業を見に来て、感動するそうです。
あの花まる学習会・代表の高濱先生もイモニイのことをベタ褒めされていて、「もっと、イモニイのことを多くの人に知って欲しい」とこの本を切望されていたということが書かれていました。
イモニイの考えには、「グローバル人材を育てる」とかは微塵もない。
30年近く教員をやって、たくさんの子どもたちを見てきましたが、どんな大学を出たなんてことは、まったく重要じゃありません。これからの社会ではこんな力が必要だから、それを身に付けさせるための教育をしようなんてことすら、僕は考えていません
と断言している。
じゃあ、どんなことをイモニイは考えているのか?なにが、そんなに子どもたちを輝かせているのか?
主宰する「いもいも教室」のホームページを見てみると、
最初に目に飛び込んできたのが、この文章でした。
引用させていただきます。
この本を読んでから、この文章をみると、ものすごく共感できます。
そして、ホームページにはこのようにも書かれています。
子どもたちの存在そのものをまるごと承認し、子どもたちが安心して学びに没頭できる場を作る。
子どもたちのかけがえのない感受性をそのまますべて認め、なぜそう感じるのか、そのゆるぎない根拠を、子どもたち自身とともに試行錯誤を繰り返しながら探る。
それらを徹底することで、彼ら/彼女らが、いつでも自分自身のまま、他者を尊重し、確かな人生を歩んでいけると、私たちは考えています。
この言葉は、その通りだなと思いつつも、「子どもたちの存在そのものをまるごと承認」というのが、したくてもなかなかできない。
どうしても、他の子どもと比べてしまったり、世間一般の成長と比べてしまったり、良いところではなく、できないことが目についてしまったり。そして、イライラしてしまったり。
気づいたら、子どもの”外”ばっかり見てしまっている。
そうじゃなくて、子どもの”内”に目を向けることが大切。
言葉にしてみると、あたりまえのように聞こえる。でも、なかなかそれができない。そんな親としての未熟さを感じつつ、それさえも承認いただいているような、そんな本でした。
本には、こう書かれています。
イラッとしてしまうのは、自分の未熟さ。
子供の未熟さを認めるのは、自分自身の未熟さを認めてあげることでもある。
親は、子どもといっしょに成長する。
まさにそのことを改めて感じます。
この本には、自分自身のなかにあった前提をくつがえす目からウロコのことがいっぱい書いてありました。
まずは、こちら。
- ✕ 子供たちの良いところを伸ばす
- ◯ 子供たちは勝手に伸びる。子供たちの輝きを、そのまま承認する
子どもたちの良いところを伸ばす、って考えていました。というか、よくこの言葉は目にしているような気がします。
そうじゃなくて、子どもたちは勝手に伸びる。子どもたちの輝きを、そのまま承認する。そのエピソードや、どういう授業をやっているかについて、詳しく書かれています。
- ✕ 子供たちに教える
- ◯ 子供たちから感じる
そして、こうも書かれています。
- ✕ 理解させられたか
- ◯ 考えているか。自分で「わかっちゃった体験」をさせる
「教えたことは身につかない」
教育にはカリキュラムとか、ここまで終わらせなければいけないということがあって、どうしてもそれに縛られてしまい、先生もそのプレッシャーを抱えていると感じます。先生のペースじゃなくて、子どものペースで、子どもがどれだけ考えているか、自分で、「あ、わかっちゃった!」という体験をどれくらいできるか、ここを大切にしているのは、すごいことと思いました。
「宿題」は出さずに、「おみやげ」をだす。
- ✕ 宿題
- ◯ おみやげ(やる、やらないは自由)
そしてほとんどの子どもたちが、自主的に「おみやげ」をやってきているそうです。
「奇跡は意外と身近に起きる」
わたしは「奇跡」と、「奇跡は意外と身近に起きる」という言葉が好きです。
子どものありのままをまるごと承認しているから、圧倒的な安心感が生まれている。そこには大人の価値判断なんかはなくて、すべてが”思考実験”。
出会った目の前の子供たちを、プルっとさせる、感動させる。そのことだけをイモニイは考えてる。
イモニイは、みんなから愛されている。でも完璧ではなく、むしろツッコミどころ満載。ありのままの自分をさらけ出すことを大切にしている。教えるメソッドではなく、キャラを使う。
このイモニイを慕ってきた教育関係者は、イモニイのメソッドをマネするのではなく、自然と伝染する。
そして、イモニイは、自身の授業を「試行錯誤中」と表現している。
「いもいも」での授業は、まだまだ手探り。次の一手は見えない。その繰り返し。でも、色んな「奇跡」に出会う。
子どもの持っている可能性、それ自体が「奇跡」なんだと感じます。
まず、子どもたちが没頭できる環境をつくる。
たった2つのルールとしてあげられているのが、
- 楽しむこと
- あきらめないこと
ほんとに子どもたちが楽しんでいる様子が、授業のエピソードから伝わってくる。
あえて難しい問題をやらせてみる、間違いの中に発見がある。
自然に試行錯誤できるひとになり、意見の違う他人とも共通の前提を見出せるひとになる 。
間違えたときも、まるごと承認する。というより、むしろそれを褒める。
- 「変態」という褒め言葉を使う
- 誤答こそがテキストである
このあたりは、他の教室ではみられないイモニイの特徴的なところだと思います。でも単に褒めればいいというわけではない。子どもが難なくできることを、言ってあげることが大切。
- ✕ 単に褒めまくる
- ◯ 子供が難なくできることを、どんどん言ってあげる
イモニイにもいっぱい葛藤があって、いつも試行錯誤している、そして失敗もあった。そのエピソードを知ると、よりこの本の内容が心に沁みてきます。
さいごは、イモニイの言葉を引用させていただきます。
お金持ちになるとか、有名になるとか、そんなところに価値はなくて、いままで見えていたまったく同じものが、ある瞬間にすごく輝いて見えるようになるって体験が「幸せ」なんじゃないかな。
その瞬間を「奇跡」というんだと思うんですよ。逆にいえば、奇跡ではない世界つまり現実をつくっているのは私たちが無意識にもっている無数の思い込み。
書きたいことがいっぱいなのですが、もっと知りたい方はぜひ本を読んでみてください。
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