こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
今日は、2日前のブログのつづきです。
『SHIFT:イノベーションの作法』 バイアスを壊すということ。この濱口秀司さんの『SHIFT:イノベーションの作法』、すごく良いです。と言っても、読んだら読みっぱなしになってしまいそうなので、このブログに書くことによって、自分の中での振り返りをしています。
前回のブログでは、「バイアスを壊すには、構造化、見える化することが大切」という目からウロコの発見について書きました。
今日も、いっぱい書きたいことがあるのですが、「マーケティング」について書きたいと思います。
ちなみに、この本の全体像はこちら。本の特設ページにも載っている図から引用しますね。
まず、そもそも「SHIFT」が、なぜ必要か?
テクノロジーの進歩、グローバル化、情報が溢れるようになってきた。価値に対する考え方も変化してきた。いわゆる「不確実」な時代。このような時代には「非連続的変化=イノベーション」が求められる。
その「非連続的変化=イノベーション」のやり方には、2つある。
- SHIFT: 従来の事業領域やメンバーで新商品・サービスを提供する
- JUMP: 起業のような形で、新規ビジネスを起こす
この本では、誰でもイノベーションが起こせるということに注目して、「SHIFT」について書かれています。
そして、この本では、マーケティングは2種類に分けて書かれています。インターナル(社内向け)について書かれているのは、あまり見ない気がしますので、こちらも興味深かったです。
- インターナルマーケティング: 社内向けに、どう新しいサービスの認知・理解を広めるか
- エクスターナルマーケティング: 社外向けに、どう新しいサービスの認知、理解を広めて、売りにつなげていくか
今日はこの本から学んだ「マーケティング」について、書いていきたいと思います。
「デザイン」「機能」「ストーリー」の3つに投網をかけていく
過去の記事とかを見ていくと、2014年に話題となった濱口さんの記事が見つかりました。このときから、デザイン、機能、ストーリーの3つの順で、価値を設計していくことが大切ということを言われています。
この本にも書かれている内容です。
お客様が見る「価値」が、時代によって変わってきているという話があって、
- 30年前は「機能」のみ
- 20年前に「デザイン」が加わる
- 10年前に 「ストーリー」が加わる
のように変わってきている。
この3つを設計していくことが、お客様に選ばれる「価値」を創ることになる。
お客様の目から見える順としては、デザイン▶機能▶ストーリーの順になるとのこと。
社外向けのエクスターナルマーケティングのやり方としては、この「デザイン」「機能」「ストーリー」のどれかで刺さるように投網をかけていく。これを投網をかけていくので、「フィッシャーマン型」のアプローチ、と本では表現されていました。
もう少し細かく言うと、
「デザイン」「機能」「ストーリー」の3つに対して
「プロダクト」「エクスペリエンス」「パッケージ」の3つの掛け合わせがあって、この9つの点を、どうやって設計していくかというのが大切とのこと。
ヘッドフォン「Beats」の事例
まず「デザイン」
デザインは、ひと目で分かるもの。
ファッション性が高く。ロゴもかっこいい。
海外のサッカー選手などからも人気。
つぎに「機能」
機能は、そのポイントを一言で言えるもの。
低音がすばらしいというのが、一番の特徴のようです。多くても3つくらいのポイントで言える、ということが大切。
そして「ストーリー」
ストーリーは、だれでも語れるもの。
ここまでの「デザイン」「機能」だけだったら、なかなかここまでのヒットにならない。ここに「ストーリー」が加わることで、お客様の心に刺さるとのこと。
Beatsは「Dr. Dre」の名称で知られるラッパーのAndre Young氏と、音楽プロデューサーのJimmy Iovine氏の2人によって2006年に設立されました。元々Beatsが誕生した背景には、音楽プロデューサーがスタジオで聴く音楽と、人々が普通のイヤホンから聴く音楽には違いがあると、創業者の2人が問題意識を持ったことが始まりです。つまり、完全な音楽を聴いていないという問題意識です。
起業tvより
また、Beatsは米国における高級ヘッドフォン市場では、Appleに買収される前から市場シェアが60%近くもありました。これほど人気の理由は、徹底的にこだわったデザインと音質です。それに加えて、Beatsを創業した2人が音楽界では有名だったため、多くの音楽ファンを集めることになりました。
起業tvより
この「デザイン」「機能」「ストーリー」の3つに整合性があることが大切。これらをどうお客様の心に刺さるように届けていくかという設計。
100人に向けた「デザイン」「機能」「ストーリー」のプロトタイプ調査
濱口さんが言われているのは
- 「デザイン」「機能」「ストーリー」の3つのプロトタイプを作る。
- コスト、時間はかけず、この3つは混ぜないことが大切。
- 最初の100人に伝わらなければ、そのあとマスには広がらない。
β100(ベータ100)という、プロトタイプを作成し、ユーザーが実際に買うかどうかをリアルな状況でテストする購買意向調査をやることをおススメしている。
このデータは、新しいサービス事業のインターナルマーケティングに使える。意思決定者を納得させる材料にもなすし、社内に味方が増えていく。
β100(ベータ100) の3つのプロトタイプ
- デザイン: 外観、パッケージを見せる
- 機能: 機能を体験してもらう
- ストーリー: カタログ、プロモーション動画、広告で伝える
これを買うときに近いシチュエーションで、試して調査する。家電メーカーであったら、家電量販店を営業終了後に借りて、ユーザー層になりそうな100名に調査をしたという事例が書かれていました。
そして、この調査の結果をみながら、またトライ&エラーを繰り返して、プロトライプを修正していくという流れだそうです。
このブログを書きながら、この本の復習ができました。
新規事業開発をしたいと思っている方などに、超おススメです!
コメントを残す