こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
今日は、こちらの本を読んだので、その話を書きたいと思います。
問題を解決するには、「北風と太陽」の2つのアプローチがあると言われています。北風のアプローチは「〇〇禁止!」という感じ、それに対して、太陽のアプローチは、思わずそっちに流れてしまう。
理想的には、太陽のアプローチが良いけど、なかなかそれで問題解決するには、アイデアと根気が必要。そして、人が動いてくれるのを待つので、100%の問題解決に繋がるかは分からない。
そこで、ヒントになるのが「仕掛学」。
こちらの本の著者が、大阪大学の松村先生。
色んな「仕掛け」があって、おもしろかったです。
私個人としては、「片側エスカレーター」の問題を解決したいと思っていて、そのヒントにならないか、この本を読み始めました。
「仕掛け」の条件とは
問題解決につながる行動を誘うきっかけとなる「仕掛け」の条件は、3つあるそうです。
- 公平性(Fairness):誰も不利益を被らない。
- 誘引性(Attractiveness):行動が誘われる。
- 目的の二重性(Duality of purpose):仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が違う。
いくつか「仕掛け」の例があります。
こちらが、「ピアノ階段」。
この例では、エスカレーターが混雑してしまうので、階段をもっと使って欲しいという問題がある。その問題解決のために「ピアノ階段」がある。
階段を歩くと、ピアノのように音色が流れておもしろいので、ついつい階段で歩いてしまう。
仕掛けは「行動の選択肢を増やすもの」ということもできる。新たに生まれた行動の選択肢のほうが魅力的であれば自ら進んで行動を変えるだろうし、興味を引かれなければこれまで通りの行動を行えば良い。
もともと何もなかったところに新たな行動の選択肢を追加しているだけなので、最初の期待から下がることはない。どの行動を選んでも自ら選んだ行動なので、騙されたと思って不快に思うこともない。つまり、仕掛けは誰の期待を下げることもなく問題を解決することができる方法になる。
「仕掛け」の例
いくつか「仕掛け」の例があります。この「仕掛学」に興味をもったキッカケがこちら。
「総選挙階段」として、エスカレーター混雑防止のために、階段で総選挙をやったら、人が階段を使うようになった例。おもしろい。
こちらに実証実験のデータもあります。階段利用者が、1,300人になったそうです。
それから、この本に書かれているのが、バスケットゴールを見立てたゴミ箱とか、道端のポイ捨て防止のための鳥居とか。
鳥居は、なんとなくこれがあると、人はゴミを捨てにくくなるそうです。たしかに、この前でポイ捨てはしにくい気がする。
仕掛けを見つける方法として、子供を観察するのが良いと書かれていました。
子供は、好奇心が旺盛。
子供は、仕掛け発見器。
気になる、楽しそう、ワクワクする、といったポジティブな期待は、行動を変える強力なきっかけになる。
大人は、つい無意識のうちに常識というフレームの範囲内で物事を判断してしまうので、目の前のワクワクする出来事に気づかないことが多い。しかし、その見方のフレームをずらすことができれば、世の中はずっと楽しくなる。
たとえば、このゴミ箱。
ペットボトルのほうは、キャップを捨てる場所もわかりやすい。
寝転がっているだけで、マッサージしたくなるTシャツも。
おもしろいので、もし詳しく知りたい方は、こちらの本がおすすめです。
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