こんにちは、ワーキングマザーのNatsumiです。
昨日に引き続き、『破天荒フェニックス』を読んだので、その話です。
メガネチェーン「オンデーズ」を奇跡的に再生させた社長・田中修治さん
その血みどろの再生物語が、エンタメ化!
これが400ページを超える大作で、実業家・社長界の”池井戸潤”という感じです!
小説として読んでて最高に面白い!けど、それだけではありません。
資金繰りで何度も倒産の危機、金銭が絡む生々しいこととか、ビジネスマンにとって普段知りえない「ビジネスの裏側」を知れる本でした。
本を読んで、「オンデーズに行きたい!」と素直に思いました。
最近メガネを新調したばかりだけど、オンデーズ行ってみます。
メガネ業界の「ZARA」を目指す!という明確なビジョン
売上20億円、借金14億円、破産寸前というのが始まり。
2008年のメガネ市場はどうだったか?
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・「メガネ」は、視力測定、調整などがあり、「カスタマイズ」商品。人による付加価値が大きい。
・Eコマース化が進みにくい
・粗利率は60-70%
・日本のメガネ業界は、低価格帯チェーンの競争が激しくなっている
・安いだけでは生き残れない
・国内に圧倒的なNo.1はいない
・海外のメガネ市場は、メガネ販売に資格が必要で、日本より遅れている
→ メガネ業界の「ZARA」を目指す!
この表現がとてもしっくり来ました。オンデーズの社員がいっしょに目指すべき方向ができた、と思いました。
やはり、このビジョンの設定が、重要ですね。
メガネ業界の「ZARA」とは?
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・世界一のブランド
・低価格なのに、オシャレで品質がよい
メガネ = ファッションアイテムにする
それに向けて戦略をすべて練り直した。
「有言実行」と「トライ&エラー」と「スピード感」!
ZARAを目指す!というのは言葉では簡単。
でもそのために変革する「資金」がない。
常に「倒産」のリスクがある、危機的状況が10年近くつづく。
この本では「火事のなかで爆弾をしかける」と表現されていましたが、まさにそれです。
赤字なのに、資金ないのに、下記のようなチャレンジをされています。
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・新しいコンセプトの路面店をオープン!そして失敗。
・雑貨チェーンを2億円で買収!そして失敗。
・震災後にボランティアでメガネを配布!
・フランチャイズ展開で、一気に100店舗まで増やす!
・オープン半額セール、メガネ一式 “2,500円”から
・収益の源泉だった薄型レンズを”0円”に!
・スリープライスをやめる!
・ハウスブランド立ち上げ!
・一気にシンガポールで3店舗オープン!
・一気に台湾にも進出!
普通だったら資金がなかったら出来ないことを「有言実行」していく。
倒産して全部借金抱えたら自分が背負う、のような強い覚悟と、自分の言ったことをやりきる力、
これが、ずば抜けている。
そして何度も失敗するけど、また新たなチャレンジを繰り返す。
「トライ&エラー」を繰り返せること。
圧倒的な「スピード感」で、改革を進めていくこと。
この生々しい話が描かれています。
改革を支えている「人」
田中さんの「有言実行」「トライ&エラー」「スピード感」を支えているのは、その周りにいる「人」たちであると感じました。
”桃太郎”のストーリーみたいですね。
・圧倒的なビジョンを掲げる「桃太郎」 : 田中さん
→ 少しずつ仲間を増やしていく。
・そのビジョンをCFOとして財務的に分析、実行していく「犬」 : 奥野さん
・商品部の部長として、商品の品質を大幅向上、工場を改革していく「猿」 :高橋部長
・シンガポール支社の海山さん、台湾進出で活躍された濱地さん、など。
その仲間たちの協力や、人間模様がリアルに伝わってきて、感情移入しました。
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