こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日は、青山ブックセンターで行われた新刊のトークイベントに行ってきました。
ゲストは、こちらのお2人です。
『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』の著者である仲山進也さん。
サッカーから得られる気づきや経験を通じて、「育成」とは何か? チームとは何か? を考えることができます。ビジネスにも人生にも、転用できるお話が満載でした。サッカーは「上手くならなければいけない」「勝たなければいけない」ものじゃなくて、サッカーを通じて、いろんなことを学ぶ、人生が豊かになることができる。これからの子供に対する接し方について、考えさせられました。 これでもか、というくらいメモをしながら読んだ本です。
そして、『ハウ・トゥ アート・シンキング -閉塞感を打ち破る自分起点の思考法』の著者である若宮和男さん。
このまえ出版イベントに参加することができました。「わからない」ということが、ネガティブなものからポジティブなものになったのが、私のなかで大きな変化でした。おかげさまで、2020年の私のテーマは、「次のわからないに向かっていく」になりました。アートも「わからない」ものであっていい、自分がそこから何か感じることが大切、そう気づかせていただきました。このイベントのことは、こちらのブログに書いてます。
『ハウ・トゥ・アート・シンキング』 をABD(アクティブ・ブック・ダイアローグ)する今回のイベントをすごく楽しみにしていたので、参加できて良かった。みなさんにも凝縮してお伝えできればうれしいです。
やりすぎた人が天才になる
『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』には、「天才の育ち方」という言葉が書かれています。
「育て方」ではなく、あえて「育ち方」という言葉になっている。
「天才はどうやって育つの?」という若宮さんの質問に対して、「やりすぎた人が天才になる」という仲山さんのお答え。
「人を育てる」から 「育ちやすい環境をつくる」
お話の中で出たのが、成長曲線は、あるタイミングで急激に上がるということ。この図のイメージですが、ここでいう星のブレイクスルーポイント。ここまで、やりすぎたか、やめるかが分かれ道になる。
「やりすぎた人」というのは、それに対して「夢中」になることができる人。
どうやったら「夢中」になれるか?
これが、一番悩ましいポイント。
「夢中」になることが大切という話は最近よく聞くけど、どうやったら「夢中」になれるか?
「夢中」ということを考えるにあたっては、「フロー理論」が参考になります。ミハイ・チクセントミハイさんというアメリカの心理学者が提唱しているもので、『フロー体験 喜びの現象学』(世界思想社刊)という著書に一つだけ出てくる図表を少しアレンジしたものです。
この「フロー図」がすごく好きで、腹落ち感が半端ないです。
人が何かにモヤモヤしていたり、やらされ感を感じているときは、このフロー図を見て、「自分が今どこにいるのかな?」を考えるのが良いそうです。
縦軸の「挑戦(プレッシャー)」が大きすぎると、不安になる。
横軸の「能力」が大きすぎると、退屈になる。
このバランスを調整しながら、夢中(フロー)ゾーンに入っていくことが大切。
夢中になるには「どうやったら楽しめるのか」を自分で考えること。
退屈してきたなとモヤモヤしたら、もっと挑戦する。不安だなとモヤモヤしてきたら、もっと自分の能力を上げることをしたり、難易度の低い小さな目標を設定してみる。
コーチや親は、ちゃんとやっているかより、その人が夢中でやっているかを見る。
- ✕「ちゃんとやっているか」
- ○「夢中でやっているか」
この言葉は、すごく刺さりました。
「加減乗除」の法則
この「加減乗除」の法則も、すごく腹落ちしました。
仲山さんの前著である『組織にいながら、自由に働く。』に出てくる、自由な働き方を実現するための働き方の4ステージ。
この話は、「働き方」だけではなく、さっきの「夢中」の話にも当てはまる。
この自由に働くための「加減乗除」のステージとは、こちらの4つ。
- 加(+)ステージ : できることを増やす、苦手なことをやる、量稽古。仕事の報酬は仕事
- 減(-)ステージ : 好みでない作業を減らして、強みに集中する。仕事の報酬は強み
- 乗(×)ステージ : 磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる。仕事の報酬は仲間
- 除(÷)ステージ : 因数分解して、ひとつの作業をしていると複数の仕事が進むようにする。仕事の報酬は自由
子供の習い事でも、いっぱい試してみて、何か夢中になれるものがあったら、とにかくそれを「量」こなしてみる。=「加」のステージ
「夢中」になることに集中して、それをさらに磨き上げる。=「減」のステージ
サッカーであれば、そこからチームワークを学んで、別のことにも使えるようになる。もしくは別のスポーツで学んだこと
(空手の間合いなど) がサッカーに応用できる。=「乗」のステージ
1つの分野だけではなく、複数の分野をまたいで活躍できるようになる。=「除」のステージ
ちなみに、加減乗除の法則と『組織にいながら、自由に働く。』については、こちらのブログにも書いています。
『ハウ・トゥ・アート・シンキング』 をABD(アクティブ・ブック・ダイアローグ)する自己中心的利他をめざそう
仲山さんの本と、若宮さんのアートシンキングの本の共通点として印象的だったのが、「自分起点」「自己中心的」ということ。
アートシンキングは、奇をてらうとか、逆張りではない。「自分起点」である。
という若宮さんの言葉。
そして、ロジカルシンキング、デザインシンキング、アートシンキングのちがいを図で説明してくださいました。
- ロジカルシンキングとデザインシンキングは、1つの正解を導く。
- アートシンキングは、正解はなく、いろんな方向に触発する。あくまで自分起点。
余談ですが、私たちがやっている母親アップデートコミュニティの活動と通じると思いました。自分起点でいろんな方向に行っていい。100人いれば100通り。だから、おもしろい。このアートシンキングの考え方が、私の中でしっくりきました。
「おもしろい」という言葉も、好きです。
そして、「自己中心的利他」の話にも、共感しました。
「夢中」になるためには、「やりたい」と「得意」以外に、「喜ばれる」ことも条件の1つ。
「アートシンキング」の例として若宮さんがお話されていたのが、人にプレゼントをあげるときのこと。
- ロジカルシンキング的: 40代男性が喜ぶプレゼントをリサーチする
- デザインシンキング的: 相手を観察して、何が欲しいか考える
- アートシンキング的: 自分が好きなものを相手に渡す
喜んでもらえることは、自分の喜びにつながる。
「自己中心的利他」をめざしたいです!
ありがとうございました!
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