こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日は、自社でWell-being(幸福学)のワークショップがありました。講師は、幸福学の研究をされている前野マドカ先生。
「茶話会」という、女性社員同士で”弱いつながり”を持ってみようとの目的で開催された会。ものすごく良い会だったので、振り返ってみたいと思います。
この会の目的になっている”弱いつながり”については、「弱いつながり理論」というのがある。
「強いつながり」とは、一緒にいる時間が長い、同じ部署の人など。その逆が「弱いつながり」にあたる。普段あまり一緒にいる時間がない人。
早稲田大学ビジネススクールの入山先生の記事では、こう書かれています。
「弱いつながりをたくさん持っている人は、普通は手に入らない情報をたくさん入手できます。イノベーションは既存の知と知の組み合わせで起こるため、弱いつながりを多く持っている人の方が基本的にイノベーティブなんです。これも、世界の経営学研究では多くの研究者が同意するところです」
弱いつながりの強さ
多様な”弱いつながり”をたくさん持っている方が、人生は豊かだし、イノベーティブ。さらに今回のテーマであった「幸せ」の点でも、多様な”弱い”つながりのある人は「幸せ」という研究結果があるようです。
この「茶話会」では、普段あまり接点のない部署の方とつながろうと、女性社員だけで集まった会。
女性社員だけで集まったことは良かった
よくこういう企画をやると、フィードバックとしてあるのが、「女性社員だけで集まる意味があるのか?」という点。
今回は、リーダーシップ研修とかじゃなかったし、おいしいエクレアと食べながらのゆるい会だったからか、そういう声は聞こえてこなかったです。
結果的に、女性社員だけで集まったのが良かったと思っています。
- 女性だけなので、安心感のある空気だった
- その空気だったので、ワークショップでみんなが感情を出せていた
これに加えて、昨日は前野先生から面白いデータがあると聞きました。
女性は「他者のアドバイス」の効果が高い
「成人の学びは経験学習から得られる」という「70:20:10の法則」が、女性だけだと「50:40:10」になるそうです。
何となく、体感的にも納得できる。
女性の方が、共感力が高いと言われるし、こういうワークショップでも、人の話を聴く空気ができている。
そもそも会社の中では、女性社員は数としてマイノリティなので、無意識のうちに発言しづらい、自分の感情を出しにくい空気があると思います。なので、こうやって女性社員だけで集まるのは、良い機会だなと思いました。
「幸せの4つの因子」ワークショップで、泣く人続出
ワークショップの中で、そもそもWell-beingは何か?なぜ、今ビジネスの世界でも注目されているのか?という話がありました。
- 「Well-being」とは、幸せであるという状態。一時的な感情の「Happy」とは異なる。
- 幸せな人は、創造力が3倍、生産性も31%高いというデータがある。
- 幸せは伝染する。(親が幸せであれば、子供も幸せ)
- 社員の幸せを考えない経営者は居なくなった。(Forbesより)
そもそも、前野先生がなぜ幸福学を学ぶようになったのか?というターニングポイントのお話に共感しました。
結婚後、夫の駐在に伴ってアメリカで暮らしていたときのこと。子どもを遊ばせるために母親たちが公園に集まって、いつものように世間話をしていたのですが、ママ友に「マドカの将来の夢は何なの?」と聞かれ、「子どもたちを立派に育てること」と返事をしたら、「Sorry?」と何回も聞き直されるぐらいビックリされました(笑)。
彼女の言い分は、「それは母親としての役目であって、あなたの人生で掲げる夢ではない。あなたは自分の人生を生きていない。」と。私は衝撃を受けました。私はそれまで自分の人生について、ただ漠然と家族とともに幸せでいられること、夫がやりたい仕事に打ち込めて、子どもたちが健やかに成長できるように支えることが私の幸せだと思っていました。
でも、いま研究をする立場として言えるのは、人は利他的な活動によって誰かのために貢献することができ、さらに自分の成長を感じられたときのほうが幸せを感じやすい。これはデータでもわかっているんです。確かに円満な家庭で夫や子どものために尽くすのも“利他的”といえるかもしれませんが、対象が「誰か」から「世の中」に大きくなり、夢や目標が大きくなると、得られる幸せも比例して大きくなっていきます。
「幸福度を上げる第一歩は、相手に感謝し、信じること」 の記事より引用
母親であっても、自分の人生を楽しむ、そして自分の幸せは子供にも伝染する。ここがターニングポイントだというお話には、共感しました。
そして、今回のワークのテーマである「幸せの4つの因子」のお話もありました。
幸せの4つの因子とは、
- やってみよう因子
- ありがとう因子
- なんとかなる因子
- ありのままに因子
この4つの因子で、簡単な質問によって幸福度は測れる。自分の苦手なところを伸ばすよりは、点数が高い因子を伸ばしていくと、他の因子も伸びていくとのこと。
私は「ありがとう因子」が高く、「ありのままに因子」が低いという結果になりました。日本人の傾向としても、同じなようです。
「ありがとう因子」のワーク
まず、「ありがとう因子」のワーク。
- 誰か1人感謝したい人を思い浮かべて、感謝の言葉を考える。
- 3人で、その感謝したい人に言うように感謝の言葉をシェアする。
たったこれだけだけど、泣く人が続出してたのがビックリでした。
会社で「感情」をシェアする、さらけ出すという機会が、ほんとに少ないんだよなと実感。 「ありがとう」も気軽にSNSで言うのと、心を込めて言うのでは違う。感謝の気持ちを、きちんと伝えること、そして受け取ること、両方とも大切だなーと感じました。
「ありがとう」の手紙もおススメだそうです。
「なんとかなる因子」「ありのまま因子」のワークでは、これまでの自分の人生での転機と、その転機を通じて自分の強みが何だったかの2つをシェアしあいました。
ワークショップのさいごに、毎日寝る前に「私は、今日もよく頑張った。」と一言自分に声をかけると良いとアドバイスがありました。
パートナーの前野隆司先生の『幸せのメカニズム』の本が、一番ベーシックなことが書かれているとのことで、おススメいただきました。
こうやって、みんなで「幸せ」について考える時間を持てたことが、何よりうれしいし、貴重な時間でした!
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