こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日は、日本最大級アプリの祭典「App Ape Award」のイベントがあり、 SHOWROOMの前田裕二さんと、前田さんのDeNA入社のきっかけを作った南場智子さんのトークイベントがありました。
モデレーターは、このイベントの主催者であるフラーの渋谷さん。
この2人のトークを聴ける機会なんて他には無い!
おもしろかったです!
「自分との約束を守る」
南場さん、前田さんのこれまでのエピソードがいくつか紹介されました。
前田さん入社前のエピソード
南場さん「早稲田大学に毎年講演に行っていた。ある年は、立ち見が出るほど、満員だった。それは前田さんが、友達に声をかけて動員していたからだと知って、人を動かせる人だなと思った。人を動かせる人は強い。」
南場さんが、何年も口説き落としたいと思っていたのが前田さん。新卒の面接のときにDeNAを受けて、なんと南場さんが自ら最終面接を担当。15分しか予定していなかったのが、15分延長。このときに、「半端ない芯の強さを持っている」と南場さんは感じたそうです。
そのあと内定の電話をかけたけど、その時は前田さんは入社しなかった。そのあとから、「口説きたいリスト」に入っていて、メールを送ったり、ご飯を食べに行ったりしていた。
前田さん「南場さんは、メールをLINEのように使っていた。件名が”4″とかなっていて、開かざるを得ない気になる件名だった。」
「DeNAに入らない?」という直接的な言葉は無いけど、「元気にしてる?」みたいな感じで、連絡を取り合っていたそうです。
前田さんニューヨーク時代のエピソード
南場さん「びっくりしたのが、前田さんが毎日朝4時にオフィスの席についているという話。飲み会があっても、どんなに遅くなっても、毎日朝4時には席についている。たった1つの自分との約束を破りたくないと言っていた。」
「自転車のサドルが何度も盗まれ続けて、ある時に諦めていた。それから、サドル無しで立ち漕ぎで自転車を走らせて、オフィスに行っていた。 」
「あのとき、大手町のギャングに打ち勝ったよね。」
南場さんの秀逸なたとえが、おもしろかったです。
この「自分との約束を守る」をとにかく徹底されているのが前田さん。そして、それを見て、口説き続けていたのが南場さん。
このあと、5年かけて口説き続けた前田さんが、DeNAに入社して、SHOWROOMを立ち上げることになった。実は、 SHOWROOMの前に、動画のサービスを立ち上げたが、うまくいかなったというエピソードも。
前田さん「この動画のサービスは、自分の想いというよりマーケットインでつくったサービスだった。このときに熱量の無いサービスをやっている場合じゃ無いと気づいた。そのあと、本気でSHOWROOMをやりたいと思って、立ち上げた。」
「天才は、多作」
前田さんが「天才は、多作」の例として挙げられていたのは、秋元康さん。
トークイベントや記事でも、よく秋元さんのお話をされています。
秋元さんは、40年以上、毎晩歌詞を書きつづけている。
この圧倒的な量があるから、抽象と具体の上げ下げの戦闘力が上がっていく。
「最初から質を狙うのではなく、圧倒的な量をこなす」ことが大切。
圧倒的な量をこなすことが、戦闘力を高めるということ。
量が質に転換する。
前田さんも、1週間でメモがモレスキンのノート1冊分。それだけの量のメモを取り続けている。
記録をするためのメモから、自分がアイデアを生み出すためのメモに変わっていったそうです。このイベントでも、メモされていました。
トークのなかでは、YouTuberのヒカキンさんのお話もされていました。
「コンテンツの更新頻度」と「親しみやすさ」がYouTuberの特徴。
ヒカキンが人気になった理由は、この2つがあって「身近」だったから。毎日YouTubeを更新して、しかも家の様子がわかる動画なので、より身近に感じられる。
これに加えて「インタラクション」(演者と観ている人とのやり取り)を入れているのが、SHOWROOM。
人との「出会い」を大切にする
さいごに、お二人から参加者へ一言。
前田さんから参加者へメッセージ。
- 「こと」に向かう。
- 一期一会の「出会い」を大切にする。
人に向かわずに、「こと」に向かうというのは、DeNAの共通言語になっていること。
誰についていくとか、誰に評価されるとかではなく、チームの目標や自分の目標に向かって、それに本当に集中してみる。ミーティングの場でも、誰がその意見を言ったかではなくて、「こと」に向かう。
この「こと」に向かうは、南場さんが大切にされていること。
これに加えて、前田さんが強調されていたのが、一期一会の「出会い」を大切にすること。
たとえば、南場さんからもらったメッセージ一つ一つに向き合って、大切にしてきたからこそ、今がある。出会いをほんとに大切にされているのが、このお話から伝わってきました。
そして、南場さんから参加者へもメッセージ。
「日本人は期待に応えることに縛られすぎている。自分の人生を、自分の力で彩り豊かにするために、解放して欲しい」
お互いの好きなところは?
前田さんが南場さんへ
- 「変化に対する柔軟性がある」
- 「要求レベルがめっちゃ高いから、自分が成長できる」
前田さんいわく、自分の戦闘力があがっていくと、自分を奮い立たせて成長させてくれる南場さんのような存在が、ほんとに大切になるとのこと。
南場さんから前田さんへ
「私は、人に対して嫌われてもいいからストレートに言ってしまう。もっと違うコミュニケーション方法があるんじゃないかと、前田さんが言ってくれた。その一言で、自分が”こと”に向かわずに、人に向かってしまっていることに気づいた。」
お互いにメッセージ
「これからの時代は、良い人材は閉じ込めるのではなく、解放することが大切。」と DeNA社内外にいる起業家を本気で応援するファンド 「デライト・ベンチャーズ」を始められた南場さん。
その南場さんへ、前田さんからメッセージ。
- 「これからも、しばき続けて欲しい」
- 「南場さんが始められたデライト・ベンチャーズの描いてる哲学に賛同している、サポートしていきたい」
あえてこういうイベントの場で「賛同している」というのを公言するところに、前田さんの愛を感じました。
そして、南場さんから前田さんへもメッセージ。
「これからも頑張って欲しい。お兄さん孝行の人間らしさを忘れないで欲しい」
お互いのリスペクトと愛が伝わってきて、お二人のトークが聴けて、すごくうれしかったです!
ありがとうございました!
不格好経営読みました。
さっぱりスマートな印象ながら
人に対する愛と優しさ溢れる方ですね。
マザーハウスの山口さんとは異なる魅力。
山口さんは、芯の強さの裏の脆さに、
感情移入して手を差し伸べたくなる、
小説や映画のような物語。
南場さんは、危機的な状況の中でも、
なぜか笑えるエピソードや要素もあり、
ムダなくロジカルでゲームのような物語。
前歯折れ事件、夜中のアパート押しかけ、
中でも父親とのエピソードが面白く印象的でした。
そして最後の個別の仲間宛に綴られた感謝の言葉。
両者共に人を惹きつける引力が、
ものすごくある素敵な方ですね。
余談ですが図書館で何気なく手にした本。
垣谷美雨さんの小説が最近トレンドです。
初めて読みましたが、その面白さに、
立て続けに珍しく小説を読んでます。
小説以上、
ビジネス書未満とも言えるかもしれません。
農業の今後、定年後の孤独、女性の結婚、
老後の資金、非正規の問題、災害の裏側など、
誰にでも起こりうる社会問題に対して、
課題、失望、共感、期待含めて、
難しい内容を分かりやすく的確に表現された、
そうそうこういう本が読みたかった、
と久々に思えた著書です。
あくまで主観なのでサラッと流して下さい。
いつも長くなり散文で失礼します。
「不格好経営」読んでいただいたんですね!!テンポと、南場さんの人柄が出てて、すごくおもしろかったです!
垣谷さんの小説!知らなかったので、ポチりました!
ありがとうございます!