フェンシング太田雄貴杯。スポーツアナリストがデータを徹底分析する理由。

こんにちは、Natsumiです。

今日は、昨日に引き続いて「フェンシング太田雄貴杯」のお話です。太田雄貴杯とは何?というかたは、こちらの昨日の記事もお読みいただけると嬉しいです。

本題に入る前に、この太田雄貴杯で子どもにお土産を買いました!いくつかグッズは買ったのですが、その中でも気に入ったのが冒頭の画像にあるアトムとレオ!かわいくないですか?

アトムとレオがフェンシングやってるんです!最初に見たときは、テンション上がりましたね。ちなみにキーホルダーだけではなくタオルもあって、両方買っちゃいました。キーホルダーは早速子どもが保育園リュックに着けていました。フェンシングを始めるキッカケになったら嬉しいですね。

さて、本題に戻りますね。

今日ご紹介したいのは、特別講演の2つ目のセッションです。こちらのタイトル、概要のセッションになります。

千葉洋平氏(公益社団法人日本フェンシング協会 強化部アナリスト)
「日本代表のプレーを徹底分析!~データ戦を制する、トップアナリストの視点とは?~」

2009年からフェンシング日本代表のデータアナリストとして、戦術構築を担ってきた千葉氏。2012年ロンドン五輪での男子フルーレ団体銀メダルの獲得など、あらゆる国際試合における勝利を支えてきました。そんな日本代表の躍進を導いてきた千葉氏は、2020年東京五輪でのメダル獲得に向けて、どんな勝ち筋を見出しているのでしょうか?会場にお迎えし、徹底分析していただきます。

PR Times記事より

スポーツアナリストとは、何となくデータを分析する人というイメージはありますが、どんなデータを分析しているの?どうやって分析しているの?ってイメージ沸かなかったんです。このようなお話聞くチャンスはなかなかないので、すごい貴重なお話でした!

写真の右が千葉さん、左がフェンシング選手の西藤 俊哉(さいとう としや)選手です。西藤選手がどのようにデータを使っているのかも含めてのセッションでした。

何でスポーツにデータ分析が必要なの?

一言でいうと「見えないと思い込みに気づけない」から。

ここでとても面白いビデオ(1分ほど)が共有されたので、紹介させてください。こちらの動画を観ながら、「白い服の人がパスする回数」を数えてみていただけますか?

何回パスされていたでしょうか?

「15回」が正解のようですが、私は正確に数えられませんでした。そしてびっくりするのが、途中に「ゴリラ」が出てきているんです。全然気づかなかった。。

このような「思い込み」があるので、スポーツアナリストとしてデータ分析をして、検証をして、次の試合に備えていくサポートをされているようです。

図にあらわすと、このようにデータ収集→分析→提供、となるようです。この流れはスポーツだけではなく、ビジネスパーソンも同じと思いました。

ちなみに、千葉さんはフェンシングのスポーツアナリストとして活躍されていますが、それまでフェンシングをやったことが無かったとのこと。これは驚きました。「世界で一番フェンシングにくわしい素人」とご自身を表現されていました。

フェンシングって観ているほうからすると、スピードも早いし、ちょっと複雑なスポーツに見えます。その複雑と思われるスポーツをデータで「見える」ようにしていくのがスポーツアナリストのお仕事。

どうやってデータ分析しているの?

フェンシングは攻撃、防御を繰り返している「局面」がある。そこで得点するか、失点するかというスポーツ。この「局面」と得点、失点の関係、そしてどのようなアクションがされているかを分析しているとのこと。この図のピンクの部分がデータで可視化しているところ。

実際の試合のデータを流し込んで、分析していく。

このような形で、データを分析するツールを使って、それぞれの「局面」と「アクション」について秒単位で分析していくようです。

このデータをどのように活用していくの?

では、この分析できたデータをどのように活用していくのでしょうか?それについて説明がありました。

たとえば、これが世界のトップ選手の得点率と失点率をグラフ化したもの。

得点率が高くて、失点率が低いのが右上のピンクの部分。ここを目指していかなければいけない。このデータと比較して、自分がどの位置にいるか?が分かる。何が課題かが見えてくるので、それを改善するアクションを考えていけるとのこと。

こちらの図が、西藤選手(右)と他の選手とのプレースタイルの比較。

西藤選手 は攻撃力が強い「ファイター型」というのがデータで分かるとのこと。

これだけではなく、たとえば、試合時間が短縮傾向にあるよね、といったことも見えてくるとか。

データで「世界との差」や、自分の「プレースタイル」「課題」が見えてくる。そして相手選手の研究もできるので、次の試合にどう臨むか、何を対策するかが検討できるとのこと。

プロセスも大事、「成長」を見る

千葉さんがおっしゃっていたのは、データを見ていくと、どちらかというと「欠点」や「課題」が浮き彫りになってくる。それに惑わされ過ぎるのではなく、どれだけ努力をしたか等のプロセスも大事。そのプロセスを認めてあげて「成長」を見ていくのが、特に親にとっては大事なこと。この話はとても腑に落ちました。

太田雄貴さんのお父さんも、このことを強調されているとか。

「小さな目標を作り、達成を共に喜ぶ。」「押し付けず、楽しさ、遊びの部分を大切にする。」

実際に選手は、どのようにデータを使っているの?

西藤選手からどのようにデータを使っているか?について話がありました。

  • データで自分の「振り返り」をする
  • データで客観的に見る
  • 自分のパターンが分かってくる
  • 試合前に相手の分析をする
  • どのように勝つかの、対策を練っていく
  • データは膨大なので、絞って見ていくことも重要
  • 試合後の「振り返り」

このようなサイクルを回していって、改善を重ねていくとのことでした。小さい時から「考えるクセ」をつけておくのは重要。ちなみに、西藤選手がフェンシングを始めたキッカケが気になったので、質問してみました。

フェンシングは5歳のときに始めました。お父さんの影響。当時は何とかレンジャーというヒーローものが好きだったので、フェンスングを見た時に「これだ!」と思いました。

西藤選手

シンプルだけど、良い理由!と思いました。うちの子どももヒーローものが大好きだし、そういう子どもは多いですよね。

ヒーロー = フェンシング 

のイメージを付けられればいいかも!

スポーツアナリストもビジネスパーソンも「データ」を活用しているという点では同じ。「勝つ」こと、そして人として「成長」するために「データ」をどう活用していくか?これが学びでした。

すばらしいセッションありがとうございました!

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2 Comments

佐々木

欠点、課題を見つけるだけでなく、プロセス、努力を認めるっていうのがいいですね。ママさんバレーでも活用できそうです!

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