『SHIFT:イノベーションの作法』 バイアスを壊すということ。

こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。

いま、こちらの本を読んでいて、今日はこの本から学んだことについて書きます。実はじっくり読んでいて、まだ途中なのですが、ブログを書きながら自分といっしょに伴走していこうかと思っています。

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この本を読むキッカケは、母親アップデートコミュニティ(HUC)メンバーの中で、著者である濱口秀司さんのコアファンがいたこと。そして、ゆっくりと読み始めたのですが、けんすうさんもTwitterで、この本についてツイートされていました。

けんすうさんいわく、「とんでもない名著」。これ以上無いくらいの褒め言葉。

おそらく買うときに多くの人が、一瞬「お、、」となるのが、その価格。4,374円!

一般的なビジネス書の価格の4倍くらいですが、それだけの価値があると思い、思い切って買いました。

濱口さんは「ビジネスデザイナー」として、セミナーや執筆などの活動は最小限にされているようで、現場でコンサルをして、数々のイノベーションを生み出している実務家。USBフラッシュメモリーや、マイナスイオンドライヤーなどは、濱口さんが手がけたイノベーションの一つ。そのイノベーションのエッセンスが凝縮されているのが、こちらの本。(正確に言うと、これまでの論文を1冊にまとめた論文集。)

みなさんがおススメされている通り、めちゃくちゃ良いです!

ちなみに、この本の特設サイトができてました。サンプル読みもできます。推薦者のみなさんが豪華。

「SHIFT イノベーション 濱口」の画像検索結果
https://diamond.jp/go/pb/shift/

「イノベーション」という言葉は、耳にタコができるくらい聞いているのですが、そう簡単に「イノベーション」は生まれないし、なんとなく夢物語に思えてしまう。でも、この本を読むと、天才でなくてもイノベーションを生むことができそうな気がする。図解や具体例が、身近で分かりやすい。

このサイトからのコメントを引用させていただきます。

尾原和啓さん

めちゃくちゃ目ウロコ。イノベーションに関して、ここまで平易に再現性をもって語れるのか!というワクワクです!

尾原さんのツイートより

けんすうさん

イノベーションのやり方について書かれた本は多いですが、この『SHIFT:イノベーションの作法』は、特に大企業や、既存の業界の人が使う際に、とても実践的な内容だと感じました。

まず、イノベーションの出発点で、いかに既存の思い込みやバイアスを崩すか、という点について、これほど使いやすいフレームに落とし込めている本は初めて読みました。極めて実践的で、訓練なくてもすぐ使えるものとなっている気がします。

そして、イノベーションを起こすうえで重要なのは、実行です。企画が優れていても、実行されなければ、当然意味がありません

https://diamond.jp/go/pb/shift/kensuu/index.html

ここからが、ようやく本題です。

けんすうさんのコメントにある通り、イノベーションに必要なのは、まず「バイアス」を壊すこと。ここについて、私も目からウロコでした。

「バイアス」を壊すことが、イノベーションの第一歩。

この本では、こう書かれています。

既成概念ともいえる〝バイアス〟を打ち崩すため、まずはそれを構造化し、可視化する必要がある。実体のないものは壊すことができない

特に今年に入ってから「バイアス」つまり”思い込み”について、よく考えていたのですが、バイアスは「構造化、可視化する必要があるもの」とは考えていなかったです。

「実体のないものは壊すことができない。」

構造化、可視化されにくいものだから、バイアスはなかなか壊すことができないんだ、と納得しました。

ビジネスの世界でイノベーションを起こそうとするには、「正しい答え」を探すのではなく、バイアスを壊すことを強制的に考えることが有効。

ゼロから何かを発想するのではなく、バイアスを構造化するところから発想が生まれる。

  1. バイアスを構造化(可視化) する。
  2. バイアスのパターンを壊す。
  3. 強制発想する。

ちなみに、濱口さんのイノベーションの定義は、こちらの3つの条件を兼ね備えたもの。

  1. 見たこと・聞いたことがない。
  2. 実行可能である。
  3. 議論を生む。

この3つ目がおもしろくて、すべての人が賛成するようなものは、常識の範疇を出ていないとのこと。かと言って、すべての人が反対するものも違う。賛否の割合は、2対98でも、50対50でもいいけど、反対派がいるものでなければならない。

「バイアス」を構造化する

4象限に分けて、構造化するフレームワークと具体例が紹介されています。これをするだけで、「バイアス」が一気に見える化する。

この本では、かなり分かりやすく「桃太郎」の例が載っています。それにならって、図式化させていただいたのが、こちら。

『SHIFT -イノベーションの作法』の例を図式化

この4象限に構造化するだけで、この逆を行けばいいと、目で見て分かる。これが本のタイトルにもある「SHIFT」、つまり”ずらす”ということ。この縦軸、横軸を何にするか、ということも大切だと思いますが、こうやって構造化、可視化することに意味がある、というのに気づきました。

これを、ドラえもんの「のび太のママ」でもやってみると、こんな感じです。

この本では、ビジネスの例として「USBフラッシュメモリー」の例が載っていました。

当時は、フロッピーから「見えるもの」から「見えないもの」になっていき、データサイズも大きくなっていった。ネット経由、Eメールなどでのデータのやり取りが当たり前になりつつあったとのこと。そこをあえて、ずらして、バイアスを壊す方向で考えたことで、生まれたのが「USBフラッシュメモリー」。

『SHIFT -イノベーションの作法』の例を図式化

そして、別の具体例として、かなり複雑に絡み合った問題だと思われる「新国立競技場の問題」についても、フレームワークが載っていて、これまた目からウロコでした。

この例では、

  • 総工費(安い、高い)
  • 国民感情(良い、悪い)
  • デザイン(ザハらしくない、ザハらしい)

の3つの要素で、バイアスを構造化して、どこをぶち壊せばいいかを考えるということが書かれています。

複雑に問題が絡み合うほど、この3つをすべて叶えるアイデアは無いんじゃないか、と思い込んでしまうけど、これ自体がバイアス。どれを壊せばいいかは、構造化することによって分かってくるという事例でした。

濱口さんがタイトルに、イノベーションの”作法”と書かれていますが、これにも意味があるようです。”方法”ではなく、あえて”作法”という言葉にされていることで、これを使ってイノベーションを生み出して欲しいという思いが込められているようです。

超おススメです。

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