最近、「言葉」について、すごく興味があります。
私は小さい頃から国語が苦手で、数学のほうが得意だった。
なので、文章を書くことも苦手だし、本も全くと言うほど読んでこなかったんです。
今となっては、それを後悔もするけど、でも遅くはない。
一つひとつの言葉を丁寧に使うことや、自分の心が揺さぶられる言葉にいっぱい触れることで、言葉の大切さを感じるようになりました。
今日は、こちらの本について書いていきます。
オンラインでのコミュニケーションが当たり前になって、言葉は溢れているように見えるけど、オンラインだからこそ、誰がどこで見ているか分からない。
そう感じることも最近多い。
「あのとき、ああ言うこと言っていましたよね?」と言われて、びっくりすることが先週も何回かあった。「え、そんなことを覚えてくれていたんだ」と、うれしくなった反面、もっと言葉を大切にしないとなとも思いました。
「明太子」が爆発的ヒットをした言葉
この本の中で一番印象に残ったのが、「明太子」を英語でどう表現するか?という話。
福岡出身のレストランオーナー、ヒミ*オカジマさんがニューヨークで経営する博多料理店でのこと。
博多と言えば、「明太子」が有名。
これをニューヨークのお店で初めて出したときは、英語で直訳して、
「Cod roe(タラの卵)」 としてメニューに書いていた。
これが、「気持ち悪い」と評判が悪くて、これをこう変えたそうです。
「HAKATA Spicy Caviar」
「博多スパイシーキャビア」
これは、全然印象が違う。
この表記に変えてから、「明太子」が爆発的ヒットしたとのこと。
この人たちは、モノを食べてるんじゃなくて、言葉を食べてるんじゃないか。
「TED」でのヒミ*オカジマの言葉
そんな話を、TEDでもお話されています。
このなかで「言葉が先か、現象が先か」との問いかけがされています。
「博多スパイシーキャビア」 の例は、「言葉が先」の好例。
未来を、自分の言葉でつくる。
書くWritingでもあり、光を当てるLightingでもある
「言葉が世界を変える」例として紹介されているのが、「The Power of Words」の動画。
なんと、YouTubeで2,800万回もの再生。
一人のホームレスが物乞いをしている。
この光景は、海外ではよく見る。
ダンボールのプレートにはこう書いてある。
I’m blind, Please help.
(私は目が見えません、どうかご慈悲を。)
このときに、ほとんどの人が素通りしていく。だれもお金を置いていってくれない。
そんなときに、ある女性がやってきて、ダンボールのプレートをこう変えたそうです。
It’s a beautiful day. And I can’t see it.
(今日は素晴らしいですね。なのに私は目にすることができません。)
こう書いたら、次から次へと通行人がお金を置いていってくれるようになった。
悲鳴だけでは、共鳴されない。
どういう言葉だったら、相手の心にスッと入り、共感を生むのだろうか。
言葉が、こんなにも人の行動を変えることができるのか。
言葉を使うのが苦手な人間からすると、この動画はなんとも希望を持てるお話。
「なんで、誰も分かってくれないんだ」と悲観的になって絶望を感じることもある。でも、言葉を何度も見直したり、言葉をもっと大切に扱うことで、状況は変わるかもしれない。
書くWritingでもあり、光を当てるLightingでもある。
どんな状況でも、1%の希望はあるかもしれない。
そこに光を当てるように、言葉を生み出す。
言葉は、絶望を希望に変える。
自己肯定感とは「感動の蓄積」
さいごに、この本の中で印象に残った言葉を紹介します。
最近よく耳にする「自己肯定感」という言葉。
なんだか使われすぎて、大切にしたい言葉だけど、ちょっと「自己肯定感」という言葉自体は、あんまり好きじゃなかったんです。
そもそも、「自己肯定感」とは何か?
著者の阿部さんは、
自己肯定感とはつまり「感動の蓄積」なのではないか。
好きなこと、楽しいこと、愛おしいこと。自分が日々の暮らしで感じることに対して感動できているかどうか。もしくは他人に対して、感動を贈れているかどうか。
感じたことをオフラインでも、オンラインでも、チームに共有しながら、自分の感情に自覚的になる習慣をつくることは、生きる姿勢すら変えていく。
『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』より
私が「自己肯定感」に持っていた違和感は、自分にフォーカスが当たりすぎているところ。
私は、周りの人のお陰で「自己肯定感」が育つと思っているので、この阿部さんの言葉が、スッと心に入り込みました。
これから、大切にしたい言葉となりました。
ブログとかTwitterとか、細々ではありますが、自分の言葉を大切にしていきたいです。
本当に納得できる人生を生きるためにも、
自分で問い、自分の答えを言葉にしよう。
『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』より
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