こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日は、こちらのイベントに行ってきました!
テーマは「愛されるウェブメディアを考える」。
ゲストは、こちらのお三方。
- 「文藝春秋digital」プロジェクトマネージャーの村井弦さん
- 「#表現のこれから」という企画を通してSNS時代の発信のあり方を考え続けている、「ハフポスト 日本版」編集長の竹下隆一郎さん
- noteでたくさんの人気記事を生み出している作家の岸田奈美さん
noteさんのイベントなのに、noteじゃない所で書いているのが、心が痛いですが、いつもnote読んでます。
岸田さんのnoteがなぜ愛されるか?今ハフポストで炎上気味の「ひろゆきさんのフェミニズムの記事」をなぜ公開したか?のお話が聞けたのが、良かったです。
メディアを作る側の村井さん、竹下さんと、作家として個人で発信している立場の岸田さんの絡みがおもしろかった。
岸田奈美さんのnoteは、なぜ愛されるのか?
ハフポストの竹下さんが、岸田奈美さんのnoteを解説してくださいました。
サンプルとして、挙げられたのがこちらのnote。
なぜ、こんなにも岸田さんのnoteは愛されるのか?
ちなみに、「弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった」のnoteは、なんと80万ページビュー、いいねも15,000以上もついています。
竹下さんの解説をイラストにしてみました。
一言で言うと、「期待値コントロールがうまい」とのこと。
タイトルからインパクトのあるパワーワードがある。ここでは、「ズンドコベロンチョ」。岸田さんいわく、「思わずツッコミたくなるワード」。Twitterでもこれは意識しているそうで、お母さんのことを「弊マザー」と呼んだり、最近だと「しゃもじ」がよく出てきている。
そして、書き出しからいきなり本題へ。ファーストビュー(最初にスマホで出てくる画面)から飽きさせない。
余計な言葉の説明がなく、「インターネッツ」という親近感のある言葉で、読み手と同じ目線にして、惹きつける。
「田原総一朗さん・・・」の具体名で、想像力をふくらませるし、具体的なイメージができる。この具体名の並びも竹下さんいわく秀逸だとのこと。
そして、なんと言っても、この数字の解説芸。
「90分程度であれば、USJのハリウッド・ドリーム・ザ・ライドに乗る待ち時間である。まだ大丈夫。」
めちゃくちゃおもしろい。
これ以外にも、文字数は2,500文字以内に抑えたり、スマホでチェック(推敲)して、改行位置や文字量、ひらがなと漢字のバランスも整えていること。
今noteは、ほとんどがスマホで読まれている。なので「スマホ」でチェックするのがポイントというのは、村井さんも強調されていました。
でも、岸田さんが何よりも意識しているのは、「人を傷つけない」ということ。愛とリスペクトを持って、登場人物に対して、たとえばニュースとかであればそれを取材している人に対して、考えられていることが伝わってきました。
それにしても、竹下さんの解説が的を得ていて、おもしろかったです。
フェミニズムの「ひろゆきさんの記事」を公開した理由
そして、今ちょうど話題になっている、巷で炎上しているフェミニズムの「ひろゆきさんの記事」について。
私も何度か読みましたし、この記事に関して、いろんなツイートが飛び交っているのも目にしています。
そもそも、なぜこの記事を公開したか? 竹下さんの熱い想いが伝わってきました。
「ジェンダーの議論は日本は遅れている。今回の記事を公開するリスクを承知の上で、それでもジェンダーの議論が遅れている危機意識を持って公開することにした。」
ひろゆきさんが前面に出ることで、普段フェミニズムの記事を読まない層にすごく読まれたそうです。そして、肯定、否定も含めて、いろんな議論が巻き起こっている。
私自身は、普段フェミニズムの記事を読まない層に読まれたことに意味があると思っています。ハフポスト読者からの批判も覚悟のうえ、このような記事を公開しているという姿勢も、私は応援したいです。
中には、炎上するリスクのある表現も出てきますが、あえてライターさんは今回のインタビューで反論しないという姿勢を取った。
Web記事は1回読まれるとすぐに忘れられてしまう。なので、今回連載という形を取っているそうです。 この記事も後編が掲載されます。
メディアに「誰も傷つけない」ことは可能か?
という話もありましたが、ここで竹下さんがおっしゃっていたのは、
覚悟を持った「グレー」が必要ということ。
バズる=伝わるということか?文章力を上げるには?
noteやSNSで個人がだれでも発信できる時代となった。個人の方が、自分の想いを発信できる。そこにエモさがある。
「文藝春秋digital」 は、60代以上に多く読まれている雑誌を、このタイミングでWeb媒体に持ってきて、いろいろと試行錯誤中とのこと。編集者は、これまで黒子に徹していたが、個人での発信を、どう雑誌の枠組みに取り込んでいくかが課題。
村井さんご自身も、これを機会に個人での発信をするようになったそうです。
村井さんのnoteは、竹下さん、岸田さんいわく、書き物をする方には、超絶おススメとのこと。
ハフポストは、メディアよりチームっぽさを出している。ライターさん、編集者さん含めたチームの個性が出ている気はします。
そして、「バズる」について。
たとえば、岸田さんの「赤べこ」の記事。
たくさんの人がリツイートしてくれたことで知的障害のことに関心がない人に届いた。今の社会問題は、個別具体的にしないと伝わらない。個人発信じゃなく、メディア発信だと、この発信は難しい。
じゃあ、どうやって文章力をあげていくか?
ここについてヒントとなる話がありました。
岸田さんは、3つのステップを意識されているそうです。
- 国語力 :間違った文法を使わない。
- 言葉をシンプルにする力 :広報時代に言葉を削ぎ落とすことを学んだ。分かりやすく、媒体に合わせた表現にする。
- 文才 :おもしろい言葉をいくつ盛り込めるか?一番人柄が出る。この人良いなという文章をマネする。
村井さん、竹下さんからは、「ですます調」で文章を書くと良いとのこと。「ですます調」だと語尾が同じになってしまうので、工夫をするようになる。それを繰り返していくと、文章力が上がっていく。
そして、岸田さんからは「文章の自尊心を上げる」ことが大切とアドバイスが。
みんなに褒められること。
人によって、おもしろい表現の個性は違う。池上彰スタイルが合う人もいれば、そうじゃない人もいる。自分に合った表現をすることが大切。
おもしろかったです!ありがとうございました!
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