こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみです。
先週から、前田裕二さんの講演に行く機会に恵まれて、この1週間で3度目!これまでの講演も興味ある方がいらっしゃるかもと思い、こちらのブログ記事も貼っておきます。
講演レポート: 前田裕二が考える 「共感とお金」の関係性 図解:朝渋『メモの魔力』前田裕二さんの講演レポート昨日はこちらのトークイベントに参加してきましたので、早速レポートします!
前田裕二『メモの魔力』×坪田信貴『才能の正体』
どちらもNewsPicks Booksである『メモの魔力』と『才能の正体』。この著者であるSHOWROOM・代表の前田裕二さんと、ビリギャルで有名な坪田信貴さんの対談。
しかも、『メモの魔力』の編集者である箕輪厚介さんもサプライズで参加。超豪華な3人の対談となりました。
ポイントとしては、こちらの3つでした。
- 「才能」とは何か?
- 「抽象化」の秘訣は?
- じゃあ、私たちは何をすればいいの?
それぞれについて、簡単にまとめていきます。
1.「才能」とは何か?
まず、坪田さんの著書である『才能の正体』について。
1) 全ての能力は「トレーニング」から成る
坪田さんのお子さんの例から。「立つ」「歩く」「トイレする」など、あらゆる動詞は、すべてトレーニングから成っている。トイレもトレーニングがなければ、できるようにならない。
「天才」というのは、この「トレーニング」をひたすら、そればっかやっていることで成り立つということ。つまり先天的なものではなく、後天的なもの。
2) 経験値は「複利」で増えていく
ここでは、 4人の子ども全員を東大医学部に合格させた “佐藤ママ” の例から。
子どもが3歳になるまで、1万冊の絵本を読み聞かせしていたとのこと。なんと1日10冊のペース!
経験値は「複利」で増えていくので、なるべく早いうちから経験や勉強を積んでおくと、その資産が倍々で増えていく。
「脳科学おばあちゃん」としておなじみの久保田カヨ子氏いわく、認知能力は遺伝しない。つまり、後天的なものであるとのこと。この話は、少し耳が痛いところはありますが、子どもの読み聞かせも頑張らなきゃと思いました。
3) 「環境」「習慣」「インプット」が重要になる
じゃあ、どうやってトレーニングして、経験値を増やして「才能」を身につけていくのか?これには、「環境」「習慣」「インプット」が重要になるとのこと。
ここでは、スティーブ・ジョブズの例がでました。
- Mac ・・・フォントがスムーズ(なめらかで見やすい)
- Windows ・・・文字が伝われば良い
ちなみに、このような見え方の違いがあります。
これはMacがクリエイティブだから、フォントがカッコいいということではなく、ジョブズが大学時代にカリグラフィー(習字)の勉強をしていたから、フォントがなめらかで見やすいものになった。つまり、環境、習慣、インプットの賜物とのことです。
もう1つ、「皮肉」という言葉の例もでました。
みなさんは、「皮肉」という言葉の意味を答えられますか?坪田さんいわく、これを答えられる人は、中々いない。それだけ言葉の定義が分からなくても、なんとなく人は使ってしまう。これもインプットの量を増やすことで、臨機応変に対応できるようになるという1つの例。
人間は「AI」っぽい。
箕輪厚介さん
AIはインプット(データ)量が、多ければ多いほど精度が良くなる。これを表現した箕輪さんの言葉。腹落ちします。
こう話している間も、とにかくメモする前田さん。
ちなみにアウトプット量を増やしていくと、インプット量も自然に増えてくるし、その精度がどんどん高まってくるようです。こちらは前田さんの表現。
アウトプットを増やすと、吸収するときの「解像度」が高くなる。
前田裕二さん
2. 「抽象化」の秘訣は?
では、ここからは『メモの魔力』のお話です。
『メモの魔力』で書かれている通り、ファクト(具体化)→抽象化→転用という「メモ」の3つの流れがあります。この中で、みんなが難しいと感じるのが「抽象化」。
この「抽象化」について、どのような秘訣があるか?アドバイスがありました。
1) 物事の多面性を意識する
たとえば、ペットボトルの水1つとっても、その多面性にどれだけ気づけるか?という具体化が重要になる。このテーブルの上にある「ペットボトル水」が例になりました。
前田さん流、多面性を意識した「具体化」から「抽象化」。
- プレーンなデザイン(What?)
- 主張が強くないデザイン(How?)
- 何でKIRINというブランドが前面に出ていないのか?(Why?)
など、What、How、Whyを常に投げかけるクセをつけると良いとのこと。
2) とにかく信じる
タクシー運転手とも積極的に会話をして、誰からでも吸収しようとしているという前田さん。タクシーを降りるときに、思わず寂しくなることもあるとのこと。
タクシーを降りる → 抽象化すると → もうその人に会えないということ
「会えない」ということを抽象化してみると、その人が死んでしまって会えないのと同じ、と考えるようです。これは、とにかく人を信じて、誰からでも吸収しようとしている前田さんの「姿勢」の現れなのだ、と理解しました。
坪田さんからは、ビリギャル・さやかちゃんのお母さんである「あーちゃん」のお話がありました。あーちゃんは、とにかく子どもを信じている人。「あーちゃん」という名前も、一文字も名前に入っていないが、さやかちゃんが 小さいころに 「お母さん」と言えなくて、「あーちゃん」と呼ぶようになった。
「あーちゃん」という呼び名は、子どもを信じ続けてきた結果
坪田信貴さん
そこから、自分の名前はどうでもいいから、と「あーちゃん」という呼び名を否定せずにここまで来た、というのがすごいです。子どもを疑う方が大変なので、とにかく信じるということをしてきたとのこと。まさにこれが、 「ピグマリオン効果」 ですね、という話でした。
※ピグマリオン効果とは・・・先生の期待によって学習者の成績が向上すること
3.じゃあ、私たちは何をすればいいの?
まるで”仙人”のような境地に行っている前田さん。小学6年生くらいに転機があって「メモ」を取るんだという熱量をもって、今ここに至るとのこと。
坪田さんいわく、『メモの魔力」は「プロダクトアウト」だよね、という話になりました。
1)プロダクトアウトとマーケットインの2つの視点を持つ
- プロダクトアウトとは、自分の想い、会社の方針や作りたいもの、作れるものを基準に商品開発を行うこと。
- マーケットインとは、プロダクトアウトとは反対に世の中の流れ、顧客の意見やニーズを汲みとって製品開発を行うこと。
「マーケットイン」の考えかたでは、差別化できない時代になっている。この両立、バランスが重要になるとのこと。
たとえば、『ビリギャル』もマーケットインの考え方で、あえてキャッチーなタイトルにしたけど、ほんとうは「母の愛」=プロダクトアウトというのが伝えたかったこと。
もう1つの例で、堀江貴文さんの『多動力』も、プロダクトアウトという堀江さんの伝えたいことを、マーケットインでタイトルを「多動力」にした。
前田さんいわく、「箕輪さんは、とにかく著者の良いところを引き出すのが上手い」とのこと。2年前の『人生の勝算』から比べると、10個くらいは箕輪さんが成長しているところがある。
『メモの魔力』のプロダクトアウトとマーケットインの両立も、すごくバランスを取っているとのことでした。前田さんのアイデアに対して、箕輪さんは「それ、いっとこう!」と言って、圧倒的なスピード感で実現しているのがすごいと仰っていました。
- プロダクトアウト・・・持っているだけでパワーが出そうな「魔力感」を出す。「はじめに」ではなく、「序章」という文言を使う。
- マーケットイン・・・ビジネスパーソンにも売れるように帯を白色にする。逆に幅広い層に売れるように、タイトルに「抽象化」は入れない。
2) 100%完コピする!
『才能の正体』にもあるように、頑張るとは「見極めてやりきること」。つまり正しい努力をつづけること。そのためのアドバイスとして「わらしべ長者」の例がありました。
貧しい男が持っていた藁(わら)1本を、物々交換してゆく話で、最終的には大金持ちになると言う単純なストーリーです。
坪田さんが解説「ここがすごい!わらしべ長者」
- 「金持ちになりたい」と強く想った (自分の想い)
- 観音様のところに行った (相談する人を選んだ)
- 3日3晩、観音様のところに行った (人がしないことをした)
- 最初に掴んだ「わら」を活かした (言われた通り完コピした)
- 「あぶ」を飛ばした (完コピだけではなく、プラスアルファ)
坪田さんいわく、先生に言われたことを、なかなか実践できる生徒が少ないとのこと。毎日単語を覚えようね、と言っても、なんだかんだ言い訳して日曜日はサボってしまうとか。アレンジなんてしないで、とにかく100%完コピから始めよう、というアドバイスがありました。
『メモの魔力』も、そのまま完コピできるようになっている。まずこれを完コピすることから始めよう。
『メモの魔力』は1,500円だけど、800万円くらいの価値がある
箕輪厚介さん
最後に質疑応答コーナー
ここからは質疑応答。前田さんに質問したかった「読書」のことを、思い切って聞いてみました。これについて回答していただけただけでも、行った甲斐がありました!すごく嬉しかったです。
Q. 年間400冊の読書をしている前田さん。なにか読書のコツやアドバイスはありますか?
これに対しての前田さんの答え。
- 「特化したテーマ」を、一気に読む :たとえば、今週は「キャッシュレス」、などテーマを決めて読んでいくと、要点は同じようなことが書かれているので、「抽象化」がしやすくなり、理解が深まる。
- 「骨」を読む :抽象化して、要点となる「骨」を読む。たとえば、『多動力』の各ページに入っている「格言」のようなところ。
- 自分なりのルールを作る :本を読んだら要点を3つにまとめて、人に「1分」で話せるようにしようとか。
ここからは、坪田さんへ他の質問がありました。
Q. 相手を素直にさせることが難しい。何か素直にさせるためのコツはあるか?
「素直になれる」かどうかは、本人の特性ではなく、相手を信頼しているかどうかで決まる。つまり、信頼してもらえる存在にならなければいけない。
- 相手が「好きなこと」を理解する :たとえば、ゴルフ好きなら、ひたすらゴルフで深堀りする
- 相手が「好きなこと」で話す :タイガーウッズが優勝したときのシーンを想像させて、「集中力」という伝えたいことを話すなど
- 「余白」をつくる :自分の弱みも見せる
もう1つ、前田さんへの質問。
Q. 『メモの魔力』にスピリチュアルを感じる。それについてどう考えているか?
『メモの魔力』で書かれている前田さんの幼少期の原体験、「黒板の前に佇む1人の少女の姿」の話など、この本は持っているだけで良いことが起こりそうなスピリチュアルな感覚がある、という質問者の声。
まさにこれは、前田さんと箕輪さんが意識されていた「魔力感」とのこと。前田さんは、夢でも「メモ」を取ってしまうくらい、夢と現実の境目がなくなっているとのこと。
「なんか、前田さんは”教祖”になりつつあるよね」という箕輪さんの言葉がほんとに共感でした。
しかも、最後にサインをもらえるサプライズまで!感動の1日でした。
これからも「メモ」取り続けます!
参加してませんが、要点、想いが伝わってきました!サイン本、良かったですね。
佐々木さん、感動です!ありがとうございます!