こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみです。
このあいだ、日本の脳研究者である 池谷 裕二 先生の講演を聞く機会がありましたので、こちらでの学びを書きたいと思います。
池谷裕二先生のプロフィール:
日本の脳研究者、薬剤師。東京大学・大学院薬学系研究科・教授。神経科学および薬理学を専門とし、海馬や大脳皮質の可塑性を研究する。脳科学の知見を紹介する一般向けの著作も書いている。
Wikipediaより
テーマは、「最新の脳研究の成果から、やる気アップと働き方のコツ」
ちなみに、池谷裕二先生の著書は、10万部を超えるベストセラーが9冊もあるとのことです。今回の講演の内容とは違いますが、「子育て」について、脳研究から分析されている本もあり、こちらも興味深い。さっそく、ポチりました。
池谷先生のご講演は、すごくポップに分かりやすく、ユーモアを交えながら話していただける。脳研究と聞くと、少し難しそうと思ったのですが、とても腹落ちいたしました。
かんたんにメモを取ってみたので、それも貼っておきますね。
「熱意」も、見えない学力である
最初に、「知能」とは何か、というお話がありました。ここで意外だったのは、「熱意」も「知能」のうち、つまり見えない学力である、ということ。
知能とは、こちらの3つのこと。
- 論理
- 言語
- 熱意
「論理」というのは、算数的なこと。「言語」は、国語的なこと。そして3つめは「熱意」。ワクワク感をどのくらい持っているかというのは、「知能」のうち。すごく大事な要素であるというお話でした。
ちなみに、こんな話もありました。
- 老人って、何歳からのこと?
- 中年って、何歳からのこと?
という定義があいまい。人によって違う。そして時代が進むにつれて変わってきているはず。もっと高年齢化している。
でも、世間のイメージは変わらず、サザエさんも30年間設定が変わっていない。なんと、サザエさんは「23才」なんです!と聞いて、びっくりしました。
話がそれちゃったのですが、ここで大事になってくるのは「熱意」も「知能」のうちで、それをどう高めていくか。これが、仕事をする上で大事なポイントになるということ。
「笑顔でいる」と、楽しくごきげんに生きられる
「笑顔でいる」から、楽しくなれる。
笑顔は結果ではなく、「笑顔でいる」ことが、楽しくごきげんに生きることにつながる。
私が好きなミスチルの曲で、『PADDLE』というのがあって、その中にあるこの歌詞が好きなんです。これを思い出しました。
良い事があってこその笑顔じゃなくて
Mr.Children 『PADDLE』
笑顔でいりゃ 良い事あると思えたら
それが良い事の 序章です
これは脳研究でも証明されていることで、こんな結果があるそうです。こちらの記事に同じ内容が載っていました。
同じマンガを読んだとしても、そのときの表情によって点数が違うんです。「つくり笑顔」をしてマンガを読むと、面白くなるということ。
マンガのおもしろさに10点満点で点数をつけます。
具体的には、ストローみたいにして
「ううー」ってくわえたときは平均4.7点。
ところがペンを横にして
「イイー」ってくわえたときは6.6点でした。
できる人は、”やる気”ではなく、”システム”に従う
これまた、面白いお話でした。
“やる気”は、あくまでも”結果”である。
つまり、「やる気が出ないから、勉強できない。」というのは言い訳に過ぎず、「勉強したから、やる気が出た。」というのが正しい。これを作業興奮とも言うらしいです。
姿勢を正すだけで、やる気がアップするという結果もあるとのこと。「やる気がでないから、ダラッとしてしまう。」というのは、これまた言い訳。「姿勢を正すことで、やる気が出た。」というのが正しい。
できる人は”やる気”ではなく、”システム”に従う。
たとえば、時間になったら勉強する、という”システム”を決めて、それ通りにできることが大切で、”やる気”によって、やる・やらないを決めていない。出来る人は、”システム”に従っている、というお話でした。
「やる気がでない」というのは、できない人の「言い訳」である
けっこう心が痛いお話でした(笑)知らず知らずのうちに、「やる気が出ないんだよねー」と言い訳してしまっていることに気づかされます。
別の言い方だと、「モチベーションが上がらないんだよね」とも言ってしまっている。これを続けていると、どんどん悪い結果を引き寄せてしまう。「笑顔」でいること、単にガッツポーズをするだけでも、良い結果を生むそうです。
歳をとっても、記憶力は衰えない
ほんとは3つのポイントにまとめたかったけど、これもやっぱり入れたい!ということで、4つめです。
「歳をとったら、記憶力は衰える?」
って聞かれたら、なんとなく「そうだよね」と答えてしまいませんか?
これは、「気のせい」だということ。そして脳の思い込みである。そう思うのには、5つ理由があるとのことでした。
- 知識が、どんどん増えている。
- 覚えようと、努力していない。
- 時が速く感じられる。
- 「記憶力は衰えてる」と言われている。
- 脳がマンネリ化している。
脳研究の結果から、歳をとっても記憶力は衰えないという結果がでているそうです。そして、知識や経験は歳をとればとるほど、どんどん溜まっていくので、その分、「直感」も磨かれていく。
「直感」と、「ひらめき」の違いについても、お話がありました。
- 直感 :中~高年齢、理由を説明できない
- ひらめき :全年齢、理由を説明できる
キャリアを考えていくうえで、考え方が2つある。
- ゴールが明確な「目的主導型」⇔ 失敗したくないことを外す「消去法」
- 手段動機(スキルをつけたい)⇔内発的動機(なんか楽しそう)
特に2つめのお話は面白くて、「スキルをつけたい」とかの手段動機より、「なんか楽しそう」という内発的動機を持っているほうが、パフォーマンスが高くなったという結果があるそうです。
すばらしいお話、ありがとうございました!
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