こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
昨日は、朝7時半からのイベント「朝渋」に行ってきました。
今月発売されたばかりの『ハートドリブン』が大好評。著者であるアカツキのCEO 塩田元規さんのトークイベントです。
朝から満席で、塩田さんのハートドリブンな話に会場があったかい感じになっていたのが印象的です。塩田さんのお話は、その裏にあるこれまでの経験と、圧倒的な知識量や努力に裏づけされている。だからこそ、すごく説得力があると感じました。
私が感じたことをまとめていきます。
内なる感情(Feel)に向き合って、円を大きくしていく
この本は「遺書」のような気持ちで、自分をさらけ出しながら、書いたという塩田さん。
『ハートドリブン』というタイトルにあるように、感情に向き合うことの大切さが書かれています。
でもこの本で、少し誤解されてしまっていることもある気がするとのことで、このような話がありました。
「この本では感情(Feel)が大切ということを書いているが、それだけではない。FeelをすればThinkは要らないかというと、そうではない。 どちらか一方を取るという二元論の話ではなく、意識的にFeelに向き合うことが大切。」
人間がすることは、この四象限に分けられるそうです。
- ヨコ軸が、ThinkとFeel
- タテ軸が、心の外側(Doing)と内側(Being)
のどれも大切。
でも意識しないと、右上の心の外側(Doing) ✕ Thinkばかりになってしまう。
心の内側(Being)✕ Feelを意識して、渦のように回りながら、円が大きくなっていくイメージだそうです。
- ✕ どううまく行ったか?
- ◯ どう感じたか?
を振り返っていくこと大切。
塩田さんは、このようなことを意識して、「人としての器を広げている。そうすることで、人に対して許せるものが増えていく。」と言っていました。
ちなみに、二元論には必ず葛藤があるそうです。
Aでもなく、Bでもなく「統合する」と決めること。 この意識が大切。
この図のように、上のレイヤーから見て、三角形として統合していく。どうやったら、どちらも活かせるか?を意識する。
そうすると、Aだけより、Bだけより、統合したほうが三角形の面積が大きくなる。
「感情を鍵に、心の扉を開いていく」
すごく時間をかけて、アカツキのビジョンを見直したそうです。
アカツキのWebに全文載っていますが、そのビジョンは、まるで歌詞のようになっている。
そのなかでも特に大切にしているのが、
「感情を鍵に、心の扉を開いていく」という言葉だそうです。
経営者は「ことば」づくりが大切。
「ハートドリブン」という言葉にたどりつくのも半年かけたそうです。「あえて抽象度の高いことばにして、相手に問いを持たせる。だから会社のビジョンも、歌詞っぽくしている。完璧に説明することを、あえてしていない。」
この話はすごく面白かったです。
ちなみに、『ハートドリブン』の本のさいごに、塩田さんがこの本のために作って、ミュージックビデオを撮りに屋久島まで行ったという曲が収録されています。(ダウンロードURLが記載されている)
そして、塩田さんにとっての良い組織とは、
「真実」がテーブルに上がること。
このために、チェックインという、ミーティングの始まりに参加者の感情を共有する時間を大切にしているそうです。
このときに、「モチベーションが上がらない」というネガティブなことも含めて、感情を共有すること。なかなかいきなりは難しいかもしれないけど、少しずつでもチェックインの時間を取り入れて、「感情を鍵に、心の扉を開いていく」。
ついついミーティングでは、議論の本題にすぐに入ってしまって、感情と向き合う時間は一見ムダに見える。でもこの感情に向き合う時間が、実はすごく大切で、意識的に時間を取らないと取れない。
チェックインを大切にすると決めて、取り組むこと。
感情に向き合う時間を、意識的に作ること。
「恐れドリブン」から「ハートドリブン」にどう変えていくか
人間は根本的に恐れを感じてしまう生き物だそうです。資本主義は、この恐れドリブン、つまり不安をあおって行動をさせるということをしてきた。でも、今は何でも手に入る時代になって、生存できる時代になったから、この考え方では長続きしなくなる。
では、どうやって「恐れドリブン」を「ハートドリブン」に変えていけばいいか?
これについてのヒントがお話にありました。
- 「To Feelリスト」を作る
- 他人に「期待」しない。「願い」を持つ
- 自分の感情に向き合う時間 、チームメンバーの感情に向き合う時間を意識的につくる
まず「To Feelリスト」について。
- ✖︎ 「To DOリスト」
- ◯ 「To Feelリスト」
ついつい作ってしまいがちな「To DOリスト」これは、幸福度を下げるという結果が研究でも出ているそうです。
そうではなく、自分がどう感じたかを書いていく「To Feelリスト」を作るようにする。これで幸福度が上がるという結果も出ているとのことでした。
「To DOリスト」が「〜しなければならない」リストだとすると、「To Feelリスト」は「〜したい」という感情のリスト。
予防医学研究者の石川善樹さんのNewsPicksの記事にも、この話が載っていましたので、リンクを貼っておきます。(有料ユーザー限定記事です)
【石川善樹】人間は感情の生き物。「To-Feelリスト」を振り返れ
他人に「期待」しない。持つのは「願い」だけ。
- ✖︎ 他人に「期待」する
- ◯ 他人に「願い」を持つ
「他人に期待するのは良いことない。怒りを生んでしまうから。」と言い切られていたのが、印象的でした。期待というのは、必ず期待に応える、応えないというのが出てきてしまう。期待に応えない人に、怒りを生んでしまうというのはその通りだなと思います。
当たり前のように「期待値調整をする」と考えてしまいがちですが、期待ではなく「願い」を持つというお話は、目からウロコでした。
「感情に向き合う時間」を意識的に作る
- 自分の感情に向き合う時間
- チームメンバーの感情に向き合う時間
を意識的に作ることが大切。時間は作らないと、取れない。最初からスケジュールとか日常のルーティンの中に入れてしまう。
塩田さんがイベントの中で言われていて印象的だったのが、
人生は「終わりなき旅」。
「旅」なので、早く目的地に行くことが目的ではない。いろんな寄り道をしながら「旅」をしていくということ。
すばらしいトークイベントをありがとうございました!
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