SLOW LABEL 「ソーシャルサーカス」の舞台裏とトークイベント

こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。

みなさんは、「ソーシャルサーカス」という言葉を聞いたことはありますか?

ソーシャルサーカスとは、ヨーロッパで25年以上前に始まった社会的(ソーシャル)な問題を解決するためのサーカスです。経済的貧困・コミュニケーション機会の少なさ・身体障害などなど世界中の問題に対して、サーカスが役に立っています。 シルク・ドゥ・ソレイユが開発したプログラム。

障害のある人など、コミュニティで阻害されがちな人たちと一般参加者が一緒に体を動かし、言語・非言語を問わない多様なコミュニケーションを通じて、ひとりではなく共同体としてサーカスを創り上げる。

日本では、まだ「ソーシャルサーカス」という言葉自体がなじみがないですが、これから展開していこうとしているのが「SLOW LABEL」さん。

ちなみに、経済メディア「NewsPicks」でも、ソーシャルサーカス体験プログラムを最近実施していて、イベントレポートがありました。

今回私が参加したのが、こちらのイベント。

イベントページより、概要を引用します。

次世代エンターテイメントにおけるダイバーシティ&インクルージョン

SLOW CIRCUS PROJECT発足!
インクルーシブなクリエイションのノウハウを、SLOW LABELの創作現場よりお伝えします!

日本のエンターテイメント界を、障害のある人の個性がもっと活きる場に。障害のある人との舞台制作の裏側を公開するとともにインクルーシブなクリエイションの可能性を紐解くトークセッションを 開催します。

第一部が、ソーシャルサーカスの舞台制作の裏側を見れる”公開練習”。そして第二部がトークセッション。

ソーシャルサーカスの舞台制作の裏側

途中からしか観られなかったのですが、満席の会場の真ん中にスペースがあり、そこでソーシャルサーカスの公開練習が行われていました。(写真撮影もOK)

全体のディレクションをされているのは、サーカスアーティストの
金井ケイスケさん。サーカス参加メンバーは、応募により決定されて、Aチーム、Bチームというようにチーム分けがされている。5月のイベントに向けて、練習を開始したばかりとのこと。

各チームには、障害者と健常者が混ざり、

  • アクセスコーディネーター(障害のある人が参加するための環境を整える人)
  • アカンパニスト(一緒に創作活動をする人)

という役割のかたが鍵となって、チームに入っている。アカンパニストのなかにも、障害を持たれている方もいる。

そして、障害と一言で言っても、足が不自由で車椅子の方、耳が聴こえない方、目が見えない方など、さまざま。その障害の内容によって、どのような環境を整えるかが違ってくるので、アクセスコーディネーターの役割が大切になる。

私には想像もつかないような、まず会場にどうやって行くか?というアクセスの問題や、会場のなかでも、サーカスに参加するためにどのようなサポートが必要か? 人によって違ってくる。それまで、参加したい気持ちはあっても、なかなか参加できる環境が無かったところを、アクセスコーディネーター、アカンパニストの役割をつくることで、参加するハードルを下げることができたそうです。

公開練習の最後には、いくつかのチームに分かれて、発表がありました。

言葉は発せずに、ジェスチャーでコミュニケーションを取ったり、ひとりひとりが違ったパフォーマンスをするのが特徴的。

このような大きなアクションを混ぜた発表もありました。

私は、今回初めてソーシャルサーカスの公開練習を観たのですが、ひとりひとりの個性とパフォーマンスが違っても成り立っていることに驚きました。むしろ、違うからおもしろい。

トークセッション「ダイバーシティとこれからのエンターテイメント」

そして、第二部は、トークセッション。
インクルーシブなクリエイションの可能性、 今後の日本のエンターテイメントにおけるアップデートを考える。

  • 栗栖良依さん(NPO法人スローレーベル理事長)
  • 小橋賢児さん(リアル株式会社代表取締役、クリエイティブディレクター)
  • ファシリテーター:金山淳吾さん(一般財団法人渋谷区観光協会代表理事)

「ちがいをチカラに変える街」という標語を掲げている渋谷で、このイベントが行われているのが、個人的にはすごく良いなと思いました。

セッションの中でもありましたが、たとえば大阪では多様な人同士が気軽に話しかける雰囲気があるそうです。だから多様化が進んでいる。でも、東京にいると、なんとなく固い雰囲気があって、そもそも街で知らない人に話しかけにくい。障害者の方とまじわる機会も、ほとんど無い状況です。

ダイバーシティとは、相互補完できる関係

金山さんから、「そもそも、”ダイバーシティ”ってなにか?」「”バラエティ”とは、なにが違うの?」という問いがありました。

金山さんの解釈としては、「”ダイバーシティ”は、生態系の多様性、つまり循環する、相互補完できる関係なんじゃないか」「”バラエティ”というと、バラエティ番組、お菓子のバラエティパックとかあるけど、相互補完はしていない」。

今回のソーシャルサーカスの練習を観て、まさにこの相互補完している輪を感じたそうです。

だれか一人の特殊能力じゃなくて、仕組みとか信頼関係があることで、みんなで1つのサーカスを創り上げている。

このソーシャルサーカスには、「信頼関係」はすごく大切で、これがないと体を預けられずに思ったようなパフォーマンスができない。

「最初の一歩」が大切

健常者でも何か新しいことを始めるには「最初の一歩」が踏み出せないことが多い。栗栖さんからは、障害者の方には特に「最初の一歩」が大切、というお話がありました。

社会経験が少ないから、「やったことがないから、できない」と思ってしまう。そのためハードルが高くなってしまう。でも「最初の一歩」を踏み出せば、やればやるほど慣れてくる。

その人には、その人のポジション、役割がある。

そのことに気づくようになってくる。

そして、障害者の方の「才能」「能力」に、周りも目を向けていく必要がある。そんなことを良く表現している動画が、国際労働機関(iLO)から出ており、金山さんがおすすめされていました。

2020年はオリンピック、パラリンピックがあり、より多様な人が海外からも来ることになる。

みんなで多様な人といっしょに、色んな文化に触れて、色んなことを考えられる良いキッカケになる。

「無関心」でいないこと。勝手に気を遣わなくてもいい。みんなで一歩ずつ踏み出して歩み寄っていく、という感覚が大切なのかなと思いました。

そういう意味では、「渋谷」の街は、多様な人たちが集まり、ふらっと通りすがりの人が新しいイベントに参加できたりする場所。ここで、ソーシャルサーカスの新しいエンターテイメントを観れて、トークを聞けて、色んな方と少しでも交われたのが嬉しかったです。

SLOW LABELの活動や、ソーシャルサーカスの試みは、アクセスの環境を整えるなど、コストがかなり掛かるそうです。継続的に活動を続けていくには、賛助が必要とのこと。私も微力ながら参加しました。ぜひ、この活動に共感した方は、こちらの賛助のページもご確認いただけると嬉しいです。

すばらしいイベントありがとうございました。

2 Comments

竹内啓二

はじめの一歩の大切さ。
身に染みて実感してます。
世界最高齢のプログラマーの若宮正子さんではないですが、実践者ならではの物語で人に勇気と気付きを与えるエバンジェリストになりたいです。
スローレーベルの取り組み、確かリハビリ時に新聞か何かで見かけ、素敵な理念と実践だと思い、関西なら活動に参加したいと思っていた記憶が蘇りました。
これからも歩き続けて未知を開拓します。

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Natsumi Suzuki

竹内さん、コメントありがとうございます。私も、昨日ちょうど、若宮さんの記事を拝見していたところです!うれしいです!
合わせて竹内さんのステキな目標を聞けて、うれしいです!

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