こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。
今年読んだ本で、ものすごく感動した本があります。
それは、「イモニイ」こと井本陽久先生に密着した、こちらの本。
この本に書かれていることは、これまでの「教育」の概念を覆すことが多くて、衝撃を受けたのを覚えています。
この本を読んで、「教育」の考え方が、こんな感じで打ち砕かれました。
つまり「教えたことは身につかない」 。
- ✕ 子供たちに教える
- ◯ 子供たちから感じる
- ✕ 子供たちの良いところを伸ばす
- ◯ 子供たちは勝手に伸びる。子供たちの輝きを、そのまま承認する
- ✕ 理解させられたか
- ◯ 考えているか。自分で「わかっちゃった体験」をさせる
今の「教育」って、カリキュラムや教科書があって、それを終わらせて、試験で良い点数をとることが目標になる。
イモニイには、そんな考えが一切無いようで、教育の大前提とも思える「教える」という考えが、そもそも無い。
詳しくは、こちらのブログにも書いていますので、こちらもよろしければ。
『いま、ここで輝く。』 だめでいい、だめがいい。ありのままを認める。この本を読んで、
イモニイがどんな考え方をしているのか?
どんな授業をしているのか?
に興味を持ったので、こちらの「大人の思考力講座」に参加してきました。
全6回の講座の最終回しか参加できなかったのですが、今回の講座を通じて、この本で書かれていたこと、 そして「学びの本質とは何か?」 を、自分で体感できた気がします。
ちなみに、今回の講座のテーマは「発見」でした。
「自分で考える」から「発見」が生まれる
今回の講座は2時間でしたが、図形の問題を2つ解くことをしました。
とにかく「自分で考える」。
そこから「発見」が生まれる。
数学の授業と聞くと、計算をして、その計算の仕方を教えてもらって、というイメージが強い。でも、そうではなくて、この講座では「自分で考える」。
もっと言うと、問題の説明さえも教えない。
この問題を見て下さい。そしてルールを考えてみて下さい。
という所から始まりました。
ここでお話されていたのは、セブで授業をすることになったときのエピソード。「どうやったら、言葉が無くても授業ができるか?」
その問題には説明文(言葉)が無くて、あるのは図形だけ。でもその図形を見ただけで、ルールが自分で想像できるようになっている。
そしてルールを自分で理解できたら、問題に取り組む。
この写真の問題は、「矢印から見たときに、●が何個見えるか?」というルール。
なんで、「世界平和パズル」という名前だと思いますか?
という問いも投げかけられる。
なんでか、分かる方いますか?
私は、「物事には、いろんな視点がある」ということかなと思いました。
それは半分は合っていて、
物事には、いろんな視点がある。でも本質は、ひとつの視点では分からない。みんなの視点を合わせて、初めて物事の本質が見える。だから、「世界平和パズル」という名前になっている。
そして、ルールが分かったところで、問題はこちら。
「?」のところに、●を指定の数だけ置いて、矢印の角度からみたときの数字が合うようにする。
数学に「美しさ」を感じたことって無かったんですが、この答えの図形が何パターンもあるときは、「どの答えが一番美しいか?」ということも考える。
初めて、数学に「美しさ」を感じました。
しかも、おもしろいのは、この問題を子どもたちにやってもらったら、なんと自分でこんな新しい問題を作っちゃった子がいたそうです。
ゲームをする側(ゲーマー)じゃなくて、ゲームを創る側(ゲームメーカー)になるというのは、こういうことか、と感激してしまいました。
この現象って、単に教えてもらうという教育では、生まれない。
「自分で考える」ことと「発見」があるからこその現象なんだなと思います。
- 「他にちがう答えって無いのかな?」
- 「もっと美しい答えって無いのかな?」
とか、自分で「問い」を立て、考えることが大切だそうです。
そこから、あたらしい「発見」が生まれる。
子供たちの可能性を信じきる
これだけ子供たちの可能性を信じきってる先生がいるんだ、というのに驚きました。
子供たちは自分で考えれば、自分で答えが出せる。
ちなみに、2問目の問題はこちらでした。
どうやったら、美しい答えが出せるか?
そういう観点で考えても良い、とヒントがありました。
イモニイが子供のときに、「この貝殻から、海の音が聞こえるよ」と、おばあちゃんに言われて、ずっと貝殻を耳に当てていたそうです。
このエピソードのように、子供って思い込むし、信じる。
この問題も、「答えは全部ある」と信じると、答えが見つかる。
そして、大人はその子供たちの可能性を信じきることが大切。
自分のことを「幸せだ」と思えるか?
イモニイがセブに行ったときに、暮らしは貧しいけど、みんな笑顔で、幸せそうだった子供たちを見て、
- 成功って何?
- 幸せって何?
を改めて考えたそうです。
セブの子供たちは、お金も無くて貧しい。世の中的には成功しているとは言えないかもしれない。
でも、結局は、自分がどう思うか?
自分のことを「幸せだ」と思えるか?が大切。
この「自分のモノサシ」を子供たちが持てるかどうか。
子供にとって一番不幸なことは、親に心配されること
親が子供のことを心配していると、子供の可能性を信じていないということ。
それに気づいた子供は、外にモノサシを求めるようになる。いい学校に入るとか、いい会社に入るとか。
そういうことじゃなくて、その子がどこにいっても、自分のことは「幸せだ」と思えることが大切。
この話は、心にグサッときました。
「人に迷惑をかけちゃいけない」という考えも、外にモノサシを持ってしまっている証拠なのかなと。
「迷惑をかけるのは、あたりまえ」
「迷惑かけたって、いいじゃない」
そう言い切ってくれる。
イモニイは授業には 「目的を持たない」とのこと。 とにかく子供を「観察」する。 目的を持つとイライラするし、コントロールする発想になる。 課題を解いて無くても良い、落書きをしてても良い。その子をとにかく「観察」することが大切とのこと。
子供たちの可能性を信じきる。
この講座で、自分のなかで「教育」の考え方がガラリと変わりました。
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