こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみです。
今日は、昨日のブログのつづきです。
「第一回カナダビジネスウーマン訪日ミッション」に参加してきましたカナダ大使館で開催された 「第一回カナダビジネスウーマン訪日ミッション」会議のなかで、「ソサエティ5.0」がテーマとなっていました。
この「ソサエティ5.0」への具体的な取り組みとして、地域社会に根付く新しいコミュニティ「リビング・ラボ」の話がとても興味深かったので、今日はそれについて書きたいと思います。
ソサエティ5.0(Society 5.0)とは
まず、言葉の定義から。
2016年1月に閣議決定され、日本政府が策定した「第5期科学技術基本計画」の中で用いられたのが「Society 5.0(ソサエティ5.0)」という言葉。
内閣府では、このように説明されています。
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)。
狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱されました。
出典:http://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html
日本が直面している課題
- 少子高齢化
- 人口減少
- 地域格差
「ソサエティ5.0」が目指すところ
AIやIoT、バイオテクノロジーなどの新しい技術の活用
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システム全体を変える
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日本が直面している課題の解決、新たな価値を創造
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私たちがもっと暮らしやすい社会に
今回のカナダ大使館の会議では、この「ソサエティ5.0」に対する取り組みがいくつか紹介されました。
その中で興味深かったのが、東京大学の高齢社会総合研究機構 秋山弘子 教授のセッションで出てきた「リビングラボ」です。
「リビング・ラボ」という新しいコミュニティ
研究者という立場から、少子高齢化社会で「ソサエティ5.0」の取り組みをされている秋山教授。
- 長生き
- 健康
- 豊かさ
この3本柱を実現していきたい。「第2の人生」のための居場所として「リビングラボ」の社会実験をされています。
「リビング・ラボ」とは
住民(ユーザー・当事者・生活者)と企業や自治体、大学・研究機関等の関係者が“共創”する場のことを指す。
基本的な活動は、「テストベッド(TEST BED)」と呼ばれる活動の拠点があり、そこで、いわゆるPDCA [Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)]のサイクルを継続的(反復的)に回しながら、商品サービスの開発・改善や地域課題の解決に向けた取組みを住民と共創していく。
ニッセイ基礎研究所のWebより
この「リビング・ラボ」は新しいコミュニティであり、高齢者の方の「第2の人生」の居場所となる。
このコミュニティの中には高齢者だけではなく、企業や自治体、そして研究を行う大学などが一緒になって、改善の取り組みをしていく、というのが興味深いです。
秋山教授が言われていた、この言葉も印象的です。
人生100年時代は、イノベーションのゴールドマイン(金山)である。
「鎌倉リビング・ラボ」が始まった
2016年11月より、東京大学高齢社会総合研究機構、三井住友フィナンシャルグループ等、及び鎌倉市が連携し、日本で初めての本格的な取り組みとなる「鎌倉リビング・ラボ」が始まったとのこと。
鎌倉は、5140人在住、高齢化率45%という高齢化率の高さで有名な地。ラボ選定の裏には、世界の高齢者の6割がいるといわれるアジアの市場を狙う企業にとって格好のモデルになるという判断と、そしてもう一つ理由があったと、秋山教授の記事に書かれていました。
「私は鎌倉に暮らしてみて、今現在のことだけでなく10年先のことまで考えられる人、そしてはっきりものを言う人が多いと感じたんです。リビング・ラボのテストベッドの重要な条件を備えています」
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/t_z0508_00073.html
事例として「軽労化」という人ができることを “楽に” できるようにする技術が紹介されていました。
こういった具体的な商品のテストを、この「リビング・ラボ」で実際に使ってもらいながら、フィードバックを吸い上げ、また商品の改善に繋げていくことができる。
商品を使う人と、作る人が一緒に課題を考えて、解決できる場が「リビング・ラボ」です。これからも注目していきたいです。
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