マザーハウスカレッジ 「家族」について考える~拡張家族、家族留学から~

こんにちは、”朝5時ブログの女” なつみっくすです。

昨日は、マザーハウスカレッジのイベントに参加してきました!

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「 途上国から世界に通用するブランドをつくる。」を理念にしているバッグなどを扱うブランド、マザーハウスが手がけているのが、マザーハウスカレッジ。

マザーハウスの山口絵理子さんの著書『サードウェイ』『裸でも生きる』を読んで、すっかりマザーハウスのファンになり、今回イベントに参加してきました。副社長である、山崎さんのお話を聞きたかったのと、今回のイベントテーマにもすごく興味がありました。

こちらが最近書いていたマザーハウスについてのブログです。

『サードウェイ 第3の道のつくり方』 『裸でも生きる』 - “自分の心を取り戻す場所 “になった一冊

今日は、このイベントでの学びを書きたいと思います。

Warm Heart, Cool Head

そして、このマザーハウスカレッジの理念も、すばらしいんです。

「Warm Heart, Cool Head (熱い情熱と冷静な思考)」

「Warm Heart, Cool Head」が新しい挑戦をつくり 新しい可能性をつくり 新しい社会をつくる。
情熱を高め合い、その情熱を実現するために必要な思考を鍛え合う場を作りたい。それがマザーハウスカレッジの原点です。

マザーハウスを通して、「理念」と「ビジネス」の融合の難しさを感じてきました。そして、情熱が与えてくれる目標と現実の葛藤に苦しむこともありました。そうした思いを多くの方と共有するうちに、同じような苦しみを持って頑張っている人がたくさんいることを知りました。

社会に新しい価値を生み出すことは、情熱だけでは叶いません。
一方で、ロジックだけでも空虚なものとなってしまいます。

皆さんと共に、思いを高めていく。一緒に学んでいく。
マザーハウスカレッジがそんな場所になったらと強く思っています。

MOTHERHOUSE マザーハウス サイトより引用)

山崎さんが、今回イベントのテーマに選ばれたのが「家族」

なぜ、「家族」をテーマにしたかのお話がありました。

このイベントは「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA」とのコラボ。「イノベーションというと、みんな流行りのテーマ「多様性」とか「AIなどの新しい技術」に行きがち、でも、今だからこそ本質的なモノが大事だと思っている。なので、「家族」をテーマにした、とお話がありました。

今回のイベントページにも、そのようなことが書かれています。

「家族」という、一見古く見えても、それぞれの時代の価値観の変遷に強く影響を受けてきた身近なテーマに光を当てることで、「私たちのいま」が見える気がするのです。

今回は、「家族」というテーマに向き合い、新しい挑戦をしている
二人のゲスト
をお呼びして、議論していきたいと思っています。

イベントページより

「拡張家族」と「家族留学」という新しい試み

今回のゲストに来ていたお二人は、山崎さんが、「ものすごくおもしろい試みをしているので、みなさんにも話を聞いて欲しい」と懇願されていたとのこと。

一人目のゲストは、渋谷のど真ん中で「拡張家族」というコンセプトのもと、共同生活コミュニティCiftを創設し、運営を行っている藤代健介さん。
家族という最も繋がりが強いコミュニティを仮想拡張し、シェアハウスやコーワーキングスペースとは違う、コーファミリーという強い価値観の繋がりを持ったコミュニティ内での共同生活空間がCiftなのです。

イベントページより

「拡張家族」のCiftについては、私は2周年祭も参加させていただいており、その社会実験としての取り組みや理念に、すごく共感してます。そして、Ciftのメンバーに関わったり、Ciftの拠点に訪れたりするなかで、私自身の考え方にも影響を受けていると感じています。

Ciftは「ともに暮らし、ともに働く」そして、「意識で繋がる」という、血縁関係が無い新しい”家族”のあり方を、社会実験として取り組んでいます。

これまでの”家族”というのは、与えられるもの、すでに決まっているもの。もしくは、「結婚」という選択で作られるもの。Ciftでは、この“家族”というのを、自分で主体的に創っていく、そのなかで “愛” や “つながり” をどう感じていけるか。

藤代さんは、「愛を学ぶための21世紀の道場」と表現されていました。

Ciftのメンバーと接していて、私がすごく感じるのは、「だれも否定しない」ということ。これが、共通の価値観として根づいていると感じます。昨日まで、全く知らなかった人が、ある日から “家族” になる。それが70人近くのコミュニティになっている。

そのなかでは、どの”家族”でも起きるような問題も起きるけど、その問題を乗り越えながら、”家族”のあり方や、愛やつながりを学んでいく。

そして、2人目のゲスト。

若者が別の家族のもとに訪問・生活を共にし、様々な家族のあり方に触れる「家族留学」を実施している(株)manmaの代表取締役 新居日南恵さん。
家族に対する価値観は、自分の家族のみで作られがちな一方で、
今の時代は様々な家族像がある。だから、若者たちが多様なライフプランを作ることの力になる、「家族留学」が多くの人から受け入れられています。

イベントページより

manmaの「家族留学」の取り組みについて、お話がありました。

“家族”を体験したい人と、受け入れてもいい人のマッチングをしている。

家族のより良い暮らしを創造する会社です。

日本の若者に生き方のロールモデルや結婚、出産などのライフスタイルを学ぶ機会を提供したり子育て中の家族を助ける事業を行います。

社会の最小単位である家族のあり方を現代人のライフスタイルにあわせて提案していきます。

家族観は、

  • 人によって違う
  • これまでの家族との関わりによって創られる
  • 基本的には閉じている

日本の今の状況では、家族とか家族観とかは、閉じたものという印象。核家族化していて、特に首都圏に住んでいると、ほかの家族と交わる機会が少ない。

そして、家族観は、そのひとの家族との関わりによって創られるもので、人によって全然違う。

これを、「家族留学」という仕組みで体験できる機会は、ものすごく貴重だなと思いました。

“乾けない社会”で大切になってくること

モノや情報がありふれていて、これまでは生産性をいかに上げるか、お金があっても「もっと もっと」と、求められてきた。

IT批評家の尾原和啓さんは、これを”乾けない社会”と表現している。

これまでは外に向かって、成果を最大化する時代。

それが、働き方、住み方など、内に目を向けるようになってきた。

内なる幸せを大切にするようになってきた。

「お金」や「社会的地位」よりも、「信頼」や「つながり」が大切に

される時代への変化とも言える。

私は、このイベントで “家族”とは、なにか?について考えました。

新居さんが、manmaをやっていて、受け入れ側の家族に言われてうれしかったこととして挙げられていたのが、このようなことでした。

家族とは、共通のゴールに向かって人生を歩むチーム(共同体) である

最後に、このような活動をされている中で、どのようなことに喜びを感じているか?ということを質問しました。

山崎さんより

経営者は95%しんどい。でも、同じ理念、価値観に共感して、家族のようなチームとして、できることに喜びがある。そして、お客様に商品を通じて「人生が変わった」などと言われることに、日々喜びを感じてる。

新居さんより

家族留学を受け入れる側、参加する側の方々からの直接のフィードバックがうれしい。それから、自分が主体となって、なにかを作り上げるという喜びがある。

藤代さんより

日常と事件の両方に喜びを感じてる。

日常とは、ちっちゃい日々の喜び。

それから、なにか事件が起きて、そこからみんなで学んでいくことでの喜びがある。

このイベントにご登壇されていたお三方に共通するのは、血縁関係では無い 新しい”家族”のあり方に向き合っているということ。この最小単位の、大切な共同体をどう創っていくか、お金ではない大切なものを考えさせてくれるセッションでした。

すばらしいセッションをありがとうございました!

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